イギリス代表のベン・メイヤー選手と世界一速い男ドイツ代表、リチャード・ボーグル選手は先週までWEFで試合をしていたと思ったら今週はFEIワールドカップ、ダッチマスターズに出場しています。彼らの体力と精神力は異常です!さすがプロですね。
先週の土曜日に開催されたWEF恒例のCSI5スターUnder the light。
スゴイ事が起きました。
まず結果から
優勝したのはブラジル出身のルチアーナ・ロッシオ選手。
彼女の何がスゴイって
普段はブラジルで弁護士をしている週末に乗馬をするだけの週末アマチュアライダー。
彼女のパートナーであるLady・Louiseは血統書のない馬。
この人馬は以前の私のブログでも登場。
今回のCSI5スターですがジャンプオフに辿りついたのはたったの4人馬。
昨年1億ドル賞金大会で優勝したアメリカ代表カール・クック選手39.90秒、ビル・ゲイツの娘婿であるエジプト代表のナイール・ナサール選手が39.57秒そして最後にルチアーナ選手が登場して39.15秒で完走。
その差はたったの0.42秒
会場は喚声で湧き起こりました。
会場の誰もが彼女が優勝するとは想像していなかった事でしょう。
彼女の乗り方を見ていて思った事はパートナーである馬を完全に信頼しているという乗り方でした。
大抵のプロの方達は歩数を予定通り合わせる為に馬の歩数を調節しているのですが彼女の場合は馬が歩数を決めているという感じでした。
なんともダイナミックな騎乗だったのでアマチュアライダーと知って納得です。
私の持論ですがプロとアマチュアの大きな違い:
プロは仕事なので依頼されて乗る事もあるし新しい馬に乗る事も多々あります。
よって試合は調教の場でもあるし賞金稼ぎの場でもある。
アマチュアは趣味なので試合に参加して楽しむ事が第一の目的です。
それは彼女の様なレベルでも私のようなレベルでも同じです。
結果はどうであれ走り切った後の嬉しさはPricelessです。
試合を沢山観戦していると試合直後に嬉し泣きしているライダーを時々見かけるのですがそういうシーンは私も一緒に号泣してしまいます。
その気持ちは苦労をしたライダーにしか理解できないだろうなぁと思います。
諦めないで挑戦続けたライダーとそれを支えてきたコーチとチームメイトもきっと嬉しいはずです。
そして馬自身が一番よく理解しているのではないでしょうか。
ちなみにルチアーナとパートナーであるLady.ルイーズは6年の付きいだそうです。
最初は1.20mから始まり障害の高さが少しづつ高くなり5スターにまで出れる位になりました。
沢山の方に障害馬術観戦の面白さが伝わると良いなぁと思います。
皆さん、機会があれば是非試合の動画を見て下さい。
彼女は2:40:00あたりです。
補足ですがドイツのイベンターであるクリムケ選手は馬は5歩前から歩数がわかると言う持論があり彼女は歩数を数えない派らしいです。