見た後散って、その前に1人、嘆いてみせましょう。
はい、パシャリ!
この後に続く言葉を1人呟こうとした瞬間、
女が私の大好きな珈琲の写メを撮る。
はいと言い、にっこり笑いながら写メを撮る。
頼んでもないし求めてもないのに、
女は嬉しげに、初めて恋をしましたばりに、
頬を紅らめながら恥ずかしそうに写メを撮る。
女が嬉しそうだし、私はそれが又嬉しくて哀しい。
哀なくして、楽はない、幸せの感じ。
愛なくして、情がない、嘆き。
愛なくして、憎がない、見ないふり。
とりあえず、
実際に女の顔は見えず背中しか見えないのだけれど、、
私の大好きな珈琲が、
今この瞬間、永遠に変わったから良しとする。
私は満足じゃ。
えっ私?
私は、珈琲がある場所なら、
何処にでも現れる、ただの通りすがりの女、
その名も珈琲女。相変わらず名前は気にいらんが、
何だか、ひたすら走る寝台列車に乗っている気分。
完
通りすがりの女裏版シリーズ・呟)
263.264.268.278.296.306、313.315、317、320、321、322、326、328、329、331、332、333、334、335、337、338、340、341、342、344、346、347、348、349、351、352、354、355、356、357、360、361、364、365、366、368、369、372、373、375、376、377、379、382参照)
通りすがりの女・珈琲女シリーズ236.239.245.248.257.258.260.266、272.273、279、285 、291.297 300 301 、305、308、310 、311 、312、314、316、318、323、324、325、326、327、330、332、334、335、337、338、341、344、346、347、350、354、355、356、357、360、362、363、367、369、373、376、377、379参照)
