気付けばいつも、あの子のことばかり考えている。
振り返れば後悔ばかり。どうして何でばかりで…
君は今、どうしていますか？
まさか自分が卒業した学校の先生になるなんて
思ってもいなかった。
２年生の担任。前の夜は、なかなか
眠れなくて東京の彼女と長電話。
おかげで朝にはぐっすり………寝坊した。
慌ててスーツの上着を着ながら職員室と
思ったら忘れ物に気付き、今駆け上がってきた
坂を駆けおりる。
反対側には、1人の女の子…ふと視線が合った
気がした。
この時は、まだ知らない。
この先に何が起きるかなんて。
緊張で心臓が口から飛び出そうとは、このことか…
そんなことを考えながら始まった始業式。
懐しさなんて感じる余裕なんてない。
担任発表。2Aの担任は新任の…
「えー。ザワザワ…」まさかの悲鳴にも似た
ブーイング。いくらなんでも傷つく。
始業式も終わりかAに行かなきゃいけないのに
足が思い。近くまで行くと声が聞こえた。
「まだ来ないねー。」「迷子になったのかな…」
いや。ここにいます。
心を決めていざ参らん。
自己紹介と生徒たちにも自己紹介を
してもらって初日は、おしまい。
いつからだったか、
ただの生徒と先生だったはずなのに…。
次回へつづく…