先生の授業は授業じゃない。
課題らしきプリントを配布したかと
思えば、授業中にも関わらずトランプ
している子、ケータイいじる子、
マンガ読んでる子…寝てる子。
何事もはじめが肝心なのに、あろうことか
一緒に遊び出す始末。
先生は、私たちの通う学校、保育科の卒業生でもある。
トランプに参加している所を見て
「はい決まり。あなたは先生じゃない
学生気分の抜けていない先生という名前の先生。」
それからというもの、奴の授業が嫌で嫌で
ただ、まじめちゃんな私は、ひたすら自分で
課題をこなし必ず提出していた。
内心、遊んでいる子たちのことを何をしに
学校に来ているんだろう？とか思っていた。
でも、「教えてー。」って言われると断れず
頼れるのが嬉しくて…
ウソ…。本当は、嫌われるのが怖かっただけ。
奴の授業終わりには、ちょっとした
先生状態になることもあった。
仲のいい友だちも奴の授業は、好かん。
と言いつつ気付けば奴と仲良くなってた。
絶対に嫌い。
だけど、友だちからの情報。
昼は、カップ麺、彼女がいて遠距離で
助手席には彼女の写真がある。
話した事もないのに、色んな事を知っていった。
ある日、学校終わりに友だちと駐車場で
喋っていると奴が喫煙所に向かって歩いてくる。
それに気付いた友だちが「先生ー今日もカップ麺？」
と聞くと「今日は、カレー味。でもにおいが広まって今、職員室カレーくさいよ。」とか言って笑ってる。
私は、そんな姿を遠からず近からず見ていた。
帰りに軽く会釈して先に帰った。
門限もあったしね…
次回へ続く…