カーボンフレームは硬いか柔らかいか?なんて話は自転車乗りなら聞いたことはあると思う
最初に書くけど「フレームワーク」で変わるから、材料の種類だけで決めつけるのは早計
基本的な事やけど「パイプ形状」の複合体なのが自転車のフレーム
パイプ形状の特性として「x軸とy軸で強度がまるで違う」
x軸つまり水平方向には「曲がりやすい」のにy軸である縦方向には「極端に強い」といった特徴がある
このx軸での曲がりやすい特性を生かすのか抑えるのか?で自転車としての乗り心地が大きく変わる
アンカーで言えばRLシリーズがx軸の特性を「生かしてる」から適度に「しなる」ために乗り心地が良くなってる
同じくアンカーのRSシリーズはx軸の特性を「抑えている」から「しなりが弱い」反面、ペダリングに対してリニアな反応を示す
カーボンフレームの優位性は「複雑なパイプ形状の生成が容易」な事に加えて「応力の分散と集中点を任意で作れる」あたり
応力の分散と集中に関しては、例えばトップチューブやダウンチューブの両端は「カーボン積層を厚く」して中央部付近を「カーボン積層を薄く」させる等の方法ね
こういった手法を用いてフレームによる乗り心地や速さ等の違いを作ってる
材料としてカーボンの弾性率も影響するけど、フレームワークも大きく影響してるんやわ
軽く強くってコンセプトなら高弾性カーボンを使うみたいやけど、高弾性カーボンで作ったパイプはx軸の変化が少ない傾向にある
つまり「しなりが弱い」ために「硬い乗り心地」へとつながる
x軸への変化が少ないって事は中弾性や低弾性カーボンよりも少ない材料でパイプ生成が可能になるから軽量フレームになる
薄いけど強いパイプでフレームを作りました!ってね
薄いがゆえに転倒など物理的な衝撃に弱いといったリスクを抱えてしまうけど(°_°)
余談やけどカーボンフレームなら応力の分散と集中点を任意で作りやすいって書いた
廃盤になったけどアンカーのRNC7「クロモリフレーム」にも関わらず、応力の分散化をしてる優秀なフレームやったのよ
実物を間近で見た人なら知ってると思うけど、RNC7はトップチューブもダウンチューブも中央付近が薄く細く成形されてる
あの加工技術って素晴らしいのよ
機材老朽化を理由にクロモリフレームの生産を辞めたけど、ものすごく残念に思ってる