軽トラの石焼き芋屋さんの心意気で身も心もほっこり | 長男は自閉症・オヤジの日記、音楽好きでバンドもやりました

長男は自閉症・オヤジの日記、音楽好きでバンドもやりました

自閉症の長男との暮らし、その思いや日常の出来事を日記として書いてます。

 

♪天使のささやき

 

 

 残業で遅くなる娘を駅まで車で迎えに行った時のこと。駅に着くと私と同じようなお迎えの車とピーピーと音を立てて営業中の石焼き芋屋の軽トラなどで駐車できるスペースはなかった。そこで少し余裕があった焼き芋屋さんの軽トラの横に幅寄せで駐車をして娘を待った。
 
 だが商売の邪魔になるのでは、と落ち着かない気持ちになった私は車から降りて焼き芋屋さんに隣に駐車したことの詫びを入れると「あいよ」と快諾してくれた。それでは、とお返しに私は焼き芋を買うことにした。
 
 財布を手に「1本で申し訳ないが、おいくらですか?」と言うと「あいよ。1本ね、300円でいいよ。お迎えご苦労さん」と言いながら強面(こわおもて)の焼き芋屋さんは宮城県露天商協同組合と印刷された紙袋に焼き芋を手早く入れた。
 
 そして「気を使って芋を買ってくれるなんて気分がいいね。いいお父ちゃんだ」と褒められた。私は移動販売で食べ物を買うのが苦手な昭和のオヤジで、もちろん焼き芋は初めて買うのだが、父親は娘のためなら何でもできるものだと思った。ニコニコ
 
 家に帰ると、私が焼き芋を1本だけ買ったことが余程おかしかったのか妻はクスクス笑って娘と半分っこ。「おいしい!栗みたい!いくらしたの?」と言うので「300円」と答えると「お父さん買い物上手」と私を持ち上げて「今度はケチらないで買ってきてね」と催促された。
 
石焼き芋屋のイラスト
 後日、仕事の帰りに駅を通りかかると、あの焼き芋屋さんの軽トラが同じ場所で営業をしていた。早い時間から頑張ってるんだと思いつつ妻に点数稼ぎでもしようと「これでお願いします」と千円札を出すと「あいよ。覚えてたよ。サービス」と、大きな焼き芋を3本選んで袋に入れ「お父ちゃん、頑張ってね」とささやいてニヤリ目で笑った。それで♪天使のささやきウインク
 
 彼は「この場所で駐車して苦情を もらったことはあるが、気を使って もらったのは初めてだ」と話した。それで私を覚えていたとのこと。そして「気持ちがほっこりしたよ」と続けたので、私もほっこりした気持ちになった。
 
 家に帰って妻に焼き芋の袋を渡すと「1,000円で大きいのを3本!すご~い」と感心された。私が食べ物を買って帰ると妻は「いくらしたの?」と値段を聞いて「生協ならもっと安いのに」とか ぶつぶつ言うが、今回はそれがなかった。
 
 そして「お隣さんから干し柿を頂いてたから」と焼き芋を1本持ってお裾分けに行った。「奥さんは焼き芋屋の軽トラって、あっという間に通り過ぎて買えなくて・・旦那さんは胸やけがするから奥さん一人で食べるんだって」と笑いながら戻ってきた。
 
 あの石焼き芋屋さんのサービスで真冬の寒い日に、ほっこり温かい気持ちになりました。多分、だけど・・お隣さんも同じだろうと思いました。
 焼き芋もだけに「ほっこり」だね。なんか、いい日になりました。ニコニコ
 

 

♪ すみれSeptember Love (一風堂)

すみれの花咲く春よ早く来い!