あの日のリベンジ成る ~ 第16節・アウェイ浦和戦 |  うさぎおやじ日記

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 FC町田ゼルビアのことなど、気の向くままに

われらがFC町田ゼルビアは完全アウェイの埼玉スタジアムへと乗り込みました。やはり凄い浦和レッズの応援。声量もそしてビジュアルも。

しかし選手の入場前、ゼルビアサポーターの歌声もよく響いていた。たまたまホームチーム側が静かにしていた時間帯だったのもあるかもしれませんが、翌日DAZNで見返しても聞こえていましたね。

 

浦和から期限付き移籍中の柴戸が出られず下田が久しぶりのスタメン。ルヴァン鹿島戦の活躍からデュークの先発があるかもと思ったのですがなかったね。

 

ミッドウイークのルヴァンカップで長崎に敗れている浦和、今年は天皇杯に出られないので残されたタイトルはリーグ戦のみ。この一戦にかける意気込みは相当なものであるはず。しかしゼルビアの選手は彼らの気持ちに負けてはいません。

キックオフから平河のクロスでコーナーキックを得ると、続けてさらにもう一本。得点にこそなりませんが押し気味に試合に入ることができました。

 

この試合目立っていたのはキーパー西川にプレッシャーをかけるツートップのすがた。ペナルティーエリアの外ギリギリに立って、ボールをつなぐところを奪おうと狙っています。浦和サポーターの激しいブーイングを浴びながらもやり続けていました。

 

序盤はかなりチャンスを作れていたのですが、その内流れは逆に傾いたように感じます。これが本来の実力なのか、浦和に攻め込まれることが多くなってきました。昨シーズン清水にいてやられているチアゴサンタナの存在は特に怖ろしかった。

 

次第に試合を支配されるようになりながらも前半はスコアレス。この雰囲気の中で決して悪くはなかったのではないでしょうか。

後半は谷が大ブーイングを背にしてゴールを守る。

 

ハーフタイムに藤本に代わって入ったナサンホ、彼のパスからゴールが生れました。相手ボールを奪ったところから始まって、それを拾ったナサンホがゴール前に走った平河悠へ。一度は西川に弾かれましたがそれを自ら押し込んだのです。

何と何と、今節もビッグクラブを相手に先制。しかもサポーター席の前で。スタジアム全体からすればわずかではありますが、青いユニフォームの歓声がその瞬間を支配していました。

しかしその喜びからわずか2分、あっけなく同点にされてしまいました。この表示が出たので期待してしまいましたが、オフサイドは無かったようです。残念・・・

 

気落ちしないと言っては嘘になりますが、ふりだしにもどっただけです。息を吹き返した赤い軍団の勢いにのまれそうですが、まだここからチャンスはくるはず。

ちなみにDAZNでは同点後に初ロングスローか?と言っていましたが、確かに私も記憶にありません。やりそうでやらないなと思っていました。これも戦略だったのですかね。

 

58分、仙頭・オセフンアウトで宇野・デュークがイン。

 

後半も半ば、平河が倒されて良い位置でフリーキックを得ました。直接狙うだろうと思い込んでいた鈴木は意表を突いて壁の横に流してそこへ走った下田へ。クリアされてしまいましたが、おもしろいアイデアでした。ゼルビアが普段通りに自分たちのやりたいことをこの舞台で表現できているのが印象づけられたプレーです。

 

そして73分、ゼルビアの11番が埼スタのピッチに入りましたよ、酒井良さん!

 

さらにその後、90分が近づいたところで鈴木に代わってヘンリー。ルーキーでこのスタジアムでこの相手に対して戦う。どんな気持ちで入ったのでしょうか。臆さずにプレーしてくれとスタンドから願いました。

 

このまま引き分けでも良い。浦和の右サイドの酒井宏樹から何度か危ないボールを入れられながらしのいだ時、私にはそんな思いがありました。同点のままでも満足して帰路に着くことはできたでしょうが、選手たちはそれを超えるものをアディショナルタイムにもたらしてくれたのです。

ナサンホがショルツに倒されたとして、ドイツ人レフェリーの笛が鳴り響く。そして決まった、下田北斗のPK。あの雰囲気の中でよく落ち着いてコースを狙って蹴りました。相手選手ふたりの狭い間に割って入ったナサンホにパスを出したのは平河でしたね。

アディショナルタイムでの勝ち越し。もう時間はほとんど残ってはいないはず。浦和の終盤の攻撃も昌子がミンギュが体を張って防ぐ。そして・・・

黒田ジャンプ、上の階からでも何とか撮れていた。

陳腐な言葉ではありますが、感動をありがとう。首位をガッチリキープすると共に、あの9年前のリベンジも果たせました。鹿島といい浦和といい、かつて天皇杯で大敗した相手からの勝利。今は同じカテゴリーにいるとは言え、気分はジャイアントキリングだ。


【試合日5・26  1位 勝ち点35】

【DAZN実況・西岡明彦  解説・林陵平・松井大輔】


2024・5・28