【工事中】 坊ちゃん列車の行方 ・・・ | 大阪ミナミの山小屋(別館)だより

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税金を使って支援するべき?

年間赤字1億円・作り替え3億円の『 坊っちゃん列車 』について

街の人は ・・・

 

あいテレビ 2024年1月9日(火)

18時40分 配信

 

 

(写真:itv)あいテレビ

 

2023年11月から運休している伊予鉄道の坊っちゃん列車について、愛媛県松山市は運行再開に向けた支援の是非などについて、市民らの意見を聞くアンケートを実施しました。

 

 

 

運休している『坊っちゃん列車』

 

アンケートは、通信アプリ、LINEを使って行われ、12月29日、松山市の公式LINEアカウントに登録していた9万5000人余りを対象に質問が送られました。

 

アンケートの中では、「 坊っちゃん列車の運行を再開した方がいいか 」 また、「 松山市が税金を活用して赤字額を支援した方がいいか  、そして、その赤字額は過去の実績で年間2300万円から1億円に上ることが記されています。

 

また「 車両を作り替えるために3億円程度が必要で、 市が税金を活用して支援した方がいいか 」と問いかけています。

 

アンケート結果はまだ公表されていませんが、街で市民の声を聞きました。

 

( Q.「 坊っちゃん列車 」再開した方がいい?)

 

( 女性2人組 )

「 できるならば 」

「 それ ( 坊っちゃん列車 ) 目当てで来る人もいるかもしれないですよ

  ね 」

 

( 女性 )

「 観光客にはいいですよね、坊っちゃん列車は。なくなったら寂しい

   ですよ、松山独特だから 」

 

( Q.赤字額が最大1億円。税金を使って支援することの是非は?)

 

( 男性 )

「 う~ん ・・・ 微妙ですよね。税金を使ってまで、しないといけない程

 ではないと思う。それだったら、道後に坊っちゃん列車を飾ってお

 けばいいだけの話だし、そしたら観光客も見れるし 」

 

( 男性 )

「 坊っちゃん列車が復活することによって、愛媛がもっと潤ってくれ

 るなら税金を使ってもいいと思います。( 税金を使った分を ) どう

 いう風に回収できるか、それが市民の納得にも繋がってくると思う

 んですけど、具体的な案を伊予鉄道が市や県に提示するべきではな

 いかなと思います 」

 

市民の意見を聞くと観光コンテンツとして運行再開を望む声が多い一方で、税金を使うことについては様々な意見が聞かれました。

 

アンケートの結果をどのように評価し、今後、議論を進めるのか注目したいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

坊っちゃん列車運休

松山市のアンケは「 見切り発車 」?

一部で批判

 

毎日新聞デジタル 2024年1月10日(水)

17時05分 配信

 

 

LINEで実施された「坊っちゃん列車」に関するアンケート

= 松山市役所で2024年1月5日午後4時13分

 

昨秋から人手不足などで運休している伊予鉄道( 本社・松山市 )の人気観光列車「 坊っちゃん列車 」を巡って、松山市の対応が「 見切り発車 」だと一部で批判が出ている。財政支援の是非を問う市民アンケートを無料通信アプリ「 LINE 」で年末年始に実施したが、「 反対への誘導を感じる 」と質問内容などに疑問を抱く市民も。調査結果を公表するかなど検討中の事項が多く、混乱を招いている。

 

 

 

一時的な運休が決まり、早々に満員になった坊っちゃん列車

 

アンケートは、野志克仁市長や伊予鉄グループの清水一郎社長、観光・金融関係者らによる会合「 坊っちゃん列車を考える会 」で共有する目的で実施。市の公式 LINE に登録している約9万5000人を対象に、2023年12月29日~24年1月8日に回答を募った。アンケートの質問は、坊っちゃん列車に乗ったことがあるかなどを含めた計8項目。「 はい 」「 いいえ 」などで回答する形式で、純粋に運行再開の賛否のみを聞いたり、意見を自由記述する項目はなかった。

 

市による支援の是非を問う項目については、列車運行による伊予鉄の赤字額( 年間約2300万~約1億 )を明記したうえで、「 運行再開には赤字の解消へ松山市の支援が必要な状況です。税金を活用して支援した方がいいと思いますか 」と質問。老朽化した車両の製作費 ( 約3億円 ) が必要なことを示した上で、税金投入の是非を問う質問もあった。

 

市は質問内容について「 具体的な金額を提示した方が分かりやすいと思った 」と説明するが、市民からは「 反対に導きたいような意図を感じる 」などの意見も。LINEで実施した点に関しても「 アプリを使えない高齢者らは回答できず、市民の意見として扱われるのはおかしい 」などの声も聞かれた。市は回答者が限定的となる LINE を使った理由について、会合を早期に開催するために「 ( 結果判明の ) 迅速性などを重視した 」などと説明。「 今後、更に幅広く意見を聞くことも考えている 」としている。

 

坊っちゃん列車の対応を巡って、市は当初「 残念です。再開を期待します 」と静観していた。だが、松山市長時代に坊っちゃん列車運行開始に関わった中村時広知事から「 行政としてできることは話し合う必要がある 」と促されると「 考える会 」を設置するなど、後手後手の姿勢が目立っている。野志市長は9日の定例記者会見でアンケートについて「 次の会合の早期開催に向けて参考にするもので、( あえて )対象や調査項目を限定した 」と強調。赤字を提示した質問内容についても問題ないとの認識を示した。次回会合の日程は未定という。

広瀬晃子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

累積赤字14億円で運休の「 坊っちゃん列車

存廃めぐり苦渋の市民アンケート

 

産経新聞 2024年1月14日(日)

19時00分 配信

 

 

昨年11月から運休している伊予鉄道の「 坊っちゃん列車 」。

レトロな風貌で市の観光コンテンツの一つとなっている = 松山市

 

蒸気機関車のようなレトロな風貌で松山市内を走る路面電車「 坊っちゃん列車 」が昨年11月から突如運休している。運行する伊予鉄道( 松山市 ) が理由に挙げるのは人員不足に加え平成13年の導入以来、毎年最大1億円にも上るという赤字で、清水一郎社長は「 民間企業の努力の限界を超えている 」と強調。もともと市の要請を受けて運行が始まった経緯もあり、市に財政支援を求めた。市にとって「 観光の重要コンテンツの一つ 」( 市幹部 ) となっている坊っちゃん列車。その存廃を巡り、市は厳しい判断を迫られている。

 

 

 

「坊っちゃん列車」の運休を告げる道後温泉駅の時刻表

 

■ 累計14億円の赤字

 

「 運休は苦渋の決断だ 」

 

昨年12月18日に野志克仁市長や有識者を集めて開かれた「 坊っちゃん列車を考える会 。非公開で行われた会合の後、報道陣の取材に応じた清水社長はこう強調した。

 

併せて明らかにしたのは、運行開始から累計で約14億円にも上る赤字や、老朽化に伴い今後必要になる約3億円の車両更新費など。コロナウイルス禍で収益減や人員不足が深刻化するなか、1編成につき路面電車の3倍の乗務員が必要な〝 不採算事業 〟は「 現状では公共交通の維持のためやめざるを得ない 」と説明した。

 

さらに市の財政負担が車両導入や点検費用の一部にとどまっていることについて「 市の担当部署には何度も苦しい状況を相談していたが、伝わっていなかった 」と不満をにじませ、「 道後温泉や松山城と並ぶ観光コンテンツと位置付けるなら、例えば市がコストを負担して私たちに全面委託はできないか。それが可能なら来春再開に向けて人手は確保する 」と市の主体的な関与を求めた。

 

■『 坊っちゃん 』も乗った車両復元

 

同社の坊っちゃん列車は、明治21年に市内を走る蒸気機関車として運行を開始し、夏目漱石の代表作で松山が舞台の『 坊っちゃん 』にも登場。長年市民の足として親しまれてきたが、路線の電化に伴い昭和31年に姿を消した。

 

その後、市が観光誘客に向けた取り組みの一環として、復活を伊予鉄道に要望。これを受け、伊予鉄道は市が創設した車両導入の4分の1を補助する支援制度(2編成計9950万円 )を活用し、平成13年に坊っちゃん列車を復活させた。

 

坊っちゃん列車は昨年11月の運休前まで、同社が運行する路面電車の路線のうち、観光客の多い道後温泉駅-松山市駅間と、道後温泉駅-JR松山駅・古町駅間で土・日曜と祝日に1日4往復運行。古い文献などを参考に、ディーゼル車ながら当時の汽笛音や細かい装飾などを再現。駅では3人の乗務員が人力で車両を回転させて方向転換する姿などが見どころで、運休までの22年間で177万8301人が利用。市を象徴する乗り物となった。

 

しかし、車両の保守点検や人件費などに費用がかさみ、毎年約2300万円~1億円の損失を計上。今後老朽化による修繕費の増加や多額の車両更新費用も必要になるという。

 

さらに、同社ではコロナ禍などで人手不足が深刻化。生活路線の運転士確保も難しい状態となるなか、公共交通の維持と収益確保を優先させた結果、運休はやむを得ない決断だったという。

 

■ 存廃の判断迫られる松山市

 

ところが、昨年9月に運休の報告を受けた市にとっては「 寝耳に水 」だった。

 

野志市長は10月24日の定例記者会見で、「 事前に運休の相談がなく、運行継続に向けて検討できなかったことは残念だ 」と不快感を示した。その上で「 坊っちゃん列車は松山の観光資源だ 」とし、坊っちゃん列車のあり方を議論するため観光関係団体や学識経験者などを集めた「 考える会 」の設置を決めた。

 

12月18日に開かれた「 考える会 」では、出席者から運行再開を望む声も多かったという。しかし、示された巨額の赤字を前に市の関与を求める伊予鉄道の要望に対し、この日結論は出なかった。市幹部は「 坊っちゃん列車の収支について説明を受けたのは運休が決まってからだった 」と困惑した様子だった。

 

税金を投入し坊っちゃん列車を維持するか、民間が育てた市の「 観光コンテンツ 」をあきらめるのか ・・・ 。にわかに難しい判断を迫られる形となった松山市。

 

野志市長は「1、 2年の赤字の解消ではなく持続的な事業になるか根本的に考える必要がある。市民の皆さんの意見を把握したい 」とし、市民らを対象にアンケートを実施。「 市が税金を活用して赤字額を支援した方がいいと思いますか 」など8項目をたずねた。

 

期間は1月8日で終了。集計結果は次回の「 考える会 」( 時期未定 )で公表し、関係者で対応を協議するという。市と市民らの判断が注目される。

( 前川康二 )