月遅れ盆(8月15日)
お盆の名前と由来の雑学
「 盆 」 は器の名前だった:
仏教の 「 盂蘭盆会(うらぼんえ)」の略ですが、もともとはお供え物を置く 「 お盆 ( お盆のトレー ) 」 の形をした容器を指していました。それが転じて、霊そのものを祀る行事の名前になりました。
なぜ時期が違う?:
本来は旧暦7月15日頃でしたが、明治の改暦に伴い、「 新暦の7月15日 ( 新盆 ) 」 、1か月遅らせた 「 8月15日 ( 月遅れ盆 ) 」 、そして 「 旧暦の盆 」 と、地域によってバラバラになりました。
お盆の風習・タブーの雑学
海や川に行ってはいけない:
お盆の時期は 「 水辺に近づくと、あの世へ連れていかれる 」 「 地獄から戻った霊が足を引っ張る 」 という言い伝えがあり、水泳や水遊びがタブーとされてきました。
殺生をしてはいけない:
仏教の教えから、命あるものを傷つける 「 殺生 」 を避けるべきとされ、釣りや虫捕りなどのレジャーは控える風習があります。
ナスとキュウリの意味:
キュウリの馬は 「 早く家に戻ってくるため 」 、ナスの牛は 「 ゆっくりあの世に帰ってもらうため 」 の乗り物に見立てて飾られます。
盆迎え火(7月13日)
野外で火をたいて迎え火をする風習。
先祖の精霊を迎えるために家のありかを知らせることが目的。門口で苧殻おがらを燃やしたり、また玄関に提灯ちょうちんを下げて迎え火の代わりとするところもある。盆の初日である7月13日の夕方に行うのが習わし。月遅れの8月13日や旧暦7月13日に行う地方もある。
7月16日は「 盆送り火 」、7月15日は「 お盆・盂蘭盆会 」。
リンク:雑学ネタ帳
お盆・盂蘭盆会(7月15日)
「 お盆 ( ぼん ) 」 または 「 盂蘭盆会 ( うらぼんえ ) 」 は、先祖の霊を祀る行事。元々は仏教行事に由来する。
胡瓜や茄子で牛や馬の形を作りお供えする。これは先祖の霊が馬に乗り、牛に荷物を引かせて帰ってくると信じられていたことによる。
7月15日を中心に行われる行事で、13日の夜に霊の 「 迎え火 」 、15日または16日に 「 送り火 」 で送る。魂祭 ( たままつり ) 、精霊会 ( しょうりょうえ ) ともいう。月遅れの8月15日や旧暦7月15日に行う地方もある。
仏教用語の 「 盂蘭盆 」 の省略形として 「 盆 」 または 「 お盆 」 という。「 盆 」 とは文字どおり、本来は霊に対する供物を置く容器を意味していたが、供物を供え祀られる精霊の呼称となり、盂蘭盆と混同されて習合したともいう説もある。現在でも精霊を 「 ボンサマ 」 と呼ぶ地域がある。
リンク:Wikipedia、コトバンク
雑学ネタ帳
お盆のより相応しい過ごし方
お盆とは、日本で夏季に行われる先祖の霊を祀る一連の行事のことで、日本古来の祖霊信仰と仏教が融合したものである。

精霊馬
お盆の期間
お盆の時期は、東京や横浜などで7月15日とする場合もあるが、全国的には月遅れの8月15日をお盆とする地域が多い。お盆の期間としては8月13日から8月16日までの4日間である。古来から日本では1年を2つの期間に分け、1つ目の期間の始まりを 「 正月 」 、2つ目の期間の始まりを 「 お盆 」 としていた。正月とお盆には先祖の霊があの世から帰ってくると考えられてきた。
お盆にはお墓参りをするが、お墓参りの日は8月13日と8月16日の2回行うのが相応しいとされる。8月13日は先祖の霊が仏様の世界のあの世からこの世に帰ってくる日であり、先祖の霊を迎えるためにお墓参りをする。そして、8月16日はこの世からあの世へ戻る日であり、あの世に戻る先祖の霊を送るためにお墓参りをする。
お墓参りの作法
お墓参りの作法の注意点として、墓石の上から水をかけることがあるが、お墓は先祖の体であり、頭から水をかけるのは良くない作法とされる。水はお供え物であり、墓には 「 水受け 」 があるので、そこに水を供えるのが良い。また、お墓は先祖の体であるという理由から、お墓をタワシで磨くのも相応しくない作法となる。布やスポンジなど柔らかいもので、やさしく拭くのが良い。
墓には花をお供えするが、故人が好きな花を供えるのは基本的に間違っていない。ただし、トゲのあるバラ、毒のあるヒガンバナやスイセンは供える花としては相応しくないとされる。また、ツバキは花が散る時にポトリと落ちる様子が首が落ちることを連想させるので避けられる。
お供え物としてカップ酒をお供えすることがあるが、その蓋を開けて供えるのは正しい。先祖は線香など香りを楽しんでいるとされ、食べ物や飲み物を開けて供えるのは問題ない。ただし、そのままにしておくとカラスが来るなどの問題もあるので、お参りが終わったら持ち帰るほうが良い。
お墓参りの際、目を閉じてお参りをすることがあるが、目を開けてお参りをしても問題ない。これは目を開けて先祖と会って話をするという意味がある。お参りする時、先祖に家内安全などを願うが、自分の命があるのは先祖のお陰という意味で 「 ありがとう 」 という感謝の気持ちを伝え、その後に今の状況などを伝えるのが良い。
お盆のお墓参りの特徴として、「 提灯 ( ちょうちん ) 」 を持って行くという風習もある。提灯の中のロウソクに火を灯す、または今ではLEDライトの提灯もある。先祖の霊がお墓から家まで迷わずに帰れるようにとの思いから、提灯を目印にする意味合いがある。また、提灯に形が似ていることから、お墓にホオズキ ( 鬼灯 ) をお供えすることもある。
家の玄関先では先祖を迎える 「 迎え火 」 が焚かれる。「 焙烙 ( ほうろく) 」 という素焼きの皿の上に 「 おがら 」 という麻の茎に火をつける。これも祖先の霊が家の場所が分かるようにとの目印の意味がある。 焙烙やおがらはお盆の時期にはスーパーなどでも売られている。
お供え物と精霊馬
先祖が食べるお供え物は 「 仏飯 ( ぶっぱん ) 」 と呼ばれる。お供え物は基本的に故人の好きなものをお供えして良いが、精進料理には使われない肉や魚は殺生 ( せっしょう ) に当たる場合もあるため避けたほうが良いとされる。
お盆に先祖を迎えるためのお供え物としてキュウリとナスがある。「 精霊馬 ( しょうりょううま ) 」 と呼ばれ、キュウリとナスに割り箸などを刺して作られる。精霊馬とは先祖が乗る動物を模したもので、キュウリは馬、ナスは牛を表している。キュウリの馬は8月13日の先祖がこの世に帰って来る時の乗り物、ナスの牛は8月16日のあの世に戻る時の乗り物とされる。キュウリの馬は足が速く、なるべく早く帰って来てほしい、ナスの牛は足が遅く、なるべくゆっくり帰ってほしいとの気持ちが込められている。
お盆には素麺 ( そうめん ) をお供えする場合もある。これは麦の収穫が行われる時期であることや、細長い形から 「 良いことが細く長く続く 」 という意味を込めた縁起物であるという考えがある。また、素麺が精霊馬の手綱や荷物を縛るための紐になるとの考えもある。
地方のお盆
長崎県の五島列島などでは、 お盆の時期にお墓で派手に花火を行う。花火には故人を喜ばせるという意味と、派手な音で悪魔を振り払うという魔除けの意味がある。江戸時代からの伝統行事となっている。
岩手県の花巻市や北上市などでは、お盆の時期にお供え物として墓石の上に昆布をかける風習がある。これは古くからある風習で、長い昆布をかけることで先祖がそれをハシゴ代わりにして、お盆に帰って来るとの説がある。
瀬戸内海にある愛媛県や広島県の島などでは、盆踊りで遺影を背負って踊るという風習がある。遺影を背負うのは去年の秋以降に亡くなられた人の遺族で、亡くなられた人の御霊が子孫の人に乗り移って一体となる。死者と生者が出会って共に喜び合い、感謝し合うという意味がある。
リンク:Wikipedia
盆送り火( 7月16日 )
野外で火をたいて送り火をする風習。
盆の最終日、先祖の精霊を送るために火を焚く。また、川や海へ送る風習もあり 「 灯籠流し 」 または 「 精霊流し 」 が行われる。祭壇に供えたものも精霊船に乗せて川や海に流す。7月15日に送り火を行うところも多い。また、月遅れの8月16日や旧暦7月16日に行う地方もある。京都の 「 五山送り火 」 が有名で、毎年8月16日に大文字山でかがり火が行われる。
7月13日は「 盆迎え火 」、7月15日は「 お盆・盂蘭盆会 」 。
月遅れ盆迎え火( 8月13日 )
本来は旧暦7月13日であるが、明治の改暦後は、多くの地域で月遅れの8月13日に行われる。
お盆に先祖の霊を迎え入れるため野火をたく。一般的には7月13日または8月13日の夕刻に行う。地域によっては御招霊など大掛かりなものもある。以前からあったが、年中行事として定着したのは江戸時代といわれている。

マコモを使用した迎え火
また、迎え火の変形として盆提灯がある。これも同じく先祖の霊を迎え入れるための目印であり、先祖の霊が滞在しているしるしであるとされる。
リンク:Wikipedia
月遅れ盆( 8月15日 )
本来は旧暦7月15日であるが、明治の改暦後は、多くの地域で月遅れの8月15日に行われる。
仏教用語の 「 盂蘭盆会 ( うらぼんえ ) 」 の省略形として 「 盆 」 、または一般に 「 お盆 」 と呼ばれる。お盆とは、夏に行われる日本の祖先の霊を祀る一連の行事。日本古来の祖霊信仰と仏教が融合した行事である。

幕末期のお盆
現在、月遅れ盆の前後は平日であってもかなりの人が休日になることが多く、学校の児童・生徒であれば大多数は夏休み期間となる。盆の概念は日本全国に広まっているため、その行事の内容や風習は地方それぞれに様々な様式がある。
13日夕刻の野火を 「 迎え火 ( むかえび ) 」 、16日の野火を 「 送り火 ( おくりび ) 」 と呼ぶ。大がかりな迎え火としては御招霊などが行われ、送り火としては京都の五山送り火が有名である。また、送り火を川へ送る風習もあり灯籠流しが行われる。
15日の盆の翌日、16日の晩に、寺社の境内などに老若男女が集まって踊るのを 「 盆踊り 」 という。これは地獄での受苦を免れた亡者たちが、喜んで踊る状態を模したといわれる。夏祭りのクライマックスである。

盆踊り
リンク:Wikipedia
雑学ネタ帳
「 お盆 」の由来とはじまり
「 お盆 」 の由来には、古くは西暦606年に記録が残る 「 盂蘭盆会 ( うらぼんえ ) 」 という仏教行事が関係しています。
「 盂蘭盆会 」 とは、お釈迦様の弟子のひとり、目連尊者 ( もくれんそんじゃ ) が、亡き母が地獄に落ちていることを知り、その御霊を供養したことに由来した精霊を祀る行事です。
一方、日本は古来より、八百万の神を崇拝する神道の思想がベースにあり、先祖の霊を祀る 「 祖霊信仰 」 の歴史がありました。
そして、「 祖霊信仰 」 と 「 盂蘭盆会 」 が結びついて、「 お盆 」 となりました。
仏教が起源ではない?「 お盆 」は日本ならではの行事

「 盂蘭盆会 」 が由来に関係し、今や仏教行事に取り入れられた形で行なわれている 「 お盆 」 ですが、実は、仏教が起源の行事ではないのです。
お供物を例にすると、仏教では殺生を忌み嫌うため、動物や魚の肉は取り入れませんが、神道では動物の血肉を嫌うことはなく、神饌 ( しんせん = 神様へのお供物 ) にも獣肉や魚を用います。
では、「 お盆 」 はというと、夏野菜のほかに生魚をお供えします。このことからも、仏教の行事ではなかったことが分かります。「 お盆 」 とは、江戸時代以前にあった 「 神仏習合 ( しんぶつしゅうごう ) 」 の思想のもとで始まった日本独自の行事だったのです。

盆魚(イメージ)
「 迎え盆 」と「 送り盆 」

古来のやり方では 「 迎え盆 」 は、お墓を掃除し、盆花を摘み取るところからはじまります。次いで、仏壇の前に 「 盆棚 」 をつくり、ごちそうを供え、盆花や 「 精霊馬 ( しょうりょううま ) 」 、ほおずき、燈籠を飾り、「 迎え火 」 を焚いて先祖の霊を迎え入れます。
ちなみに、故人がはじめてこの世に戻ってくることを 「 初盆 」 といい、迷わないで戻って来られるように、家の外に高い柱を設けて提灯をつける 「 高提灯 」 で迎え入れます。
また、「 お盆 」 は先祖の霊と一緒に、身寄りのない霊や怨霊などもこの世に戻って来ると考えられています。これらの霊を慰めるため、「 盆棚 」 とは別に、家の外に 「 施餓鬼棚 ( せがきだな ) 」 を設置し、米や野菜などをお供えします。この時期、寺院では施餓鬼法要を行なっています。
そして1週間ほど滞在した後、先祖の霊は精霊馬に乗ってあの世に帰っていきます。お盆の最終日の 「 送り盆 」 は、「 送り火 」 を焚いて送り出します。

無縁仏のお供え物「水の子」(イメージ)
「 きゅうり 」や「 なす 」 を飾る理由

精霊馬
割り箸などを用いて、きゅうりは 「 馬 」 、なすは 「 牛 」 に見立てて作るお供物を 「 精霊馬 ( しょうりょううま ) 」 といいます。先祖の霊は、この 「 精霊馬 」 に乗ってこの世に戻り、あの世に帰っていくと考えられていて、早く走れる 「 馬 」 が迎えに行き、ゆったり歩く 「 牛 」 が送っていきます。
関東から東北地域では、まこも ( ゴザの原料 ) でつくるところもあるようです。
今では都市部を中心に飾りつけは簡素化され、ホームセンターやスーパーなどで販売されている飾りつけセットを使う家庭も多いようですが、江戸時代においても、都市部の人々は、地方からやって来る農家による 「 盆市 」 や 「 ほおずき市 」 などで飾りつけ用具を購入していたようです。
リンク:© Housing Stage