福井で桜開花した日、荒島岳では吹雪
登山者1人が道に迷い防災ヘリ出動
福井新聞 2021年3月23日
午前7時00分
福井県大野市の荒島岳
3月22日午後3時20分ごろ、福井県大野市の荒島岳 ( 1523メートル ) で富山県の女性(49)が吹雪のため山道を見失い、110番した。福井県防災ヘリが出動し、午後4時20分ごろ救助した。女性にけがはなかった。
県警大野署によると、女性は1人で勝原登山口から入山し登頂。下山中の標高1350メートル付近で吹雪に巻き込まれ、道に迷ったという。荒島岳では18、19日にも足を滑らせるなどした登山者が県防災ヘリで救助されている。
福井県では同日、桜が開花宣言が出され、平野部では晴れ間も見られた。
山岳遭難、福井県で相次ぐ
取立山では下山中に道に迷い女性重体
福井新聞 2021年3月25日(木)
8時23分配信
晴天時の取立山山頂周辺。奥は白山連峰=2月27日、福井県勝山市内で福井新聞社ヘリから撮影
3月23日午後7時35分ごろ、福井県勝山市と石川県白山市にまたがる取立山 ( 1307メートル ) で、同県小松市の女性(45)が下山中に道に迷い、119番した。勝山署や県警機動隊が24日早朝から捜索し同日午前7時ごろ、山頂から北西約2キロの勝山市北谷町谷の山中で倒れていた女性を発見、約30分後に県防災ヘリで救助した。女性は低体温症などで意識不明の重体。
同署によると、女性は23日に1人で入山した。
■ 福井で相次ぐ山岳遭難
福井県の奥越で山岳遭難が相次いでいる。3月だけで既に5件 ( 24日現在 ) 発生。春の登山シーズンの本格化を控え、県警地域課は装備の徹底や登山届の提出を呼び掛けている。
今年1月以降に県内で発生した山岳遭難は9件。2010年~19年の冬季 ( 1~3月と12月 ) は最も多い年でも6件で、今年は遭難が頻発している。
今年3月に遭難があったのは荒島岳 ( 大野市 ) 4件、取立山 ( 勝山市 ) 1件。原因は道迷い2件、滑落2件、悪天候1件となっている。
同課によると、3月の5件は、いずれも登山届の提出がなかったという。県警では、登山届の提出方法や登山時の注意事項などを記した 「 山岳遭難防止マニュアル 」 をホームページで公開しており、活用を呼び掛けている。
『 道に迷った 』
北ア・八方尾根で男性2人遭難
一夜明け、ヘリで救助 当時は「ホワイトアウト」状態
NBS長野放送 2021年3月26日(金)
20時19分配信
北アルプス・八方尾根付近
長野県白馬村の北アルプス・八方尾根で26日、登山をしていた男性2人から 「 道に迷った 」 と救助要請がありました。2人は27日朝、県警ヘリで救助され、病院に収容されました。
北アルプス・八方尾根で遭難したのは、福島県郡山市の57歳男性と栃木県足利市の29歳男性です。
県警によりますと、26日午後2時過ぎ、2人から 「 道に迷ってしまった 」 などと救助要請がありました。県警と遭難防止対策協会の隊員が救助に向かいましたが、日没となり、26日の活動は午後6時半に終了。翌27日朝7時ごろ、県警ヘリが2人を発見し、救助しました。2人は病院に収容され、疲労はあるものの、けがはないということです。
2人はスキー場から唐松岳に日帰りの予定で入山しましたが、下山途中に天候不良で道に迷い、標高2000メートル付近でビバークしました。
当時、山は視界が悪く、「 ホワイトアウト 」 の状態だったということです。
長野県内の山岳遭難発生状況(週報)
更新日:2021年3月29日
1.先週の発生
3月26日
後立山連峰 唐松岳
57 男 道迷い 無事救出
29 男 道迷い 無事救出
2パーティ―で八方尾根を下山中、天候不良のため道に迷い、行動不能
上記遭難現場の写真
2.山岳安全対策課からのワンポイントアドバイス
先週県内では、1件の山岳遭難がありました。唐松岳八方尾根の遭難は、吹雪や霧により視界がなくなる 「 ホワイトアウト 」 により、ルートを見失って進んでしまい、行動不能になったものです。
雪上でホワイトアウトになると、数メートル先も見えなくなり、方向感覚を失うリスクがあるほか、周辺の地形を確認することや他の登山者の踏み跡をたどることも困難になります。場合によっては、視界が回復するまでビバークをしなければならないため、日帰り登山でも、万が一に備えた装備を必ず携行しましょう。
また、この時期は周期的に天候が変わり、午前と午後では、天候が大きく変化する場合があります。気象予報を確認し、入念な計画をお願いします。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、登山を考えている方は地域ごとの最新情報を確認し、慎重な計画と行動をお願いします。
長野県では、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、昨年から「長野県内入山注意報」を継続し、「 登山者への5つお願い 」 をしています。登山者の皆さんは、十分にレベルを落とした山域を選び、感染防止対策にご協力をお願いします。
唯一の登山道、倒木で危険
能登最高峰・宝達山
愛好者27日復旧作業
北國新聞 2021年3月27日(土)
5時01分配信
登山道「こぶしの路」をふさぐ倒木=宝達志水町の宝達山
(宝達山ファンクラブ提供)
能登最高峰である宝達志水町の宝達山 ( 標高637メートル ) で、舗装路以外で山頂に唯一通じる登山道 「 こぶしの路 ( みち ) 」 が倒木でふさがれ、27日から本格的な復旧作業が行われることになった。今月から愛好者団体 「 宝達山ファンクラブ 」 の会員数人が木の枝葉を切る作業を始めたが、人手が足りず、大木が折り重なったままになっている。同日はボランティアを募って撤去を進め、4月23日の開山祭までの復旧を目指す。
ボランティア募る こぶしの路は2003年、登山愛好者らが4.7キロを整備した。コブシやブナなどを眺めながらの道のりで、山頂付近では天気が良ければ奥能登や東尋坊、白山、立山連峰の眺望を楽しめる。成人なら片道1時間半から2時間で山頂付近までたどり着く。
クラブによると、倒木は2月末に見つかった。1月7日以降の暴風雪で倒れたとみられる。会員4人が今月、山に計3回入り、低木など10本以上を片付けた。スギなどの大木や重なって倒れた木など13本の撤去は進まず、枝を落とすなどして迂回 ( うかい ) ができるようにした。
登山シーズンになれば入山者が増え、放置したままでは危険なことから、クラブがボランティアを募って復旧を進めることにした。
クラブは27日の作業に加え、4月の雪解け後には山頂付近でも倒木の撤去を進め、開山祭に間に合うよう作業に取り組む。
27日に行う作業の参加希望者は午前9時にこぶしの路駐車場に集合する。橘英子代表は 「 宝達山に関わって30年になるが、これほど多くの倒木は初めて。町のシンボルである宝達山の登山を安全に楽しめるようにしたい 」 と話した。