笹屋ホテル

テーマ:
信州旅行レポの続きです。

一泊したお宿は笹屋ホテル。
私が撮った写真と、旅館のパンフレットに基づいてご紹介します(=゚ω゚)ノ
{D3E7AC57-BD6B-4E0C-9359-FD303DADC56C}
千曲市の戸倉上山田温泉で、明治時代に創業した老舗旅館。

玄関前に巨大な藤棚があります。
「門を入れば  たなの藤なみ ゆらゆらと 湯の香こもれる 風になびかふ」と、著名な歌人・佐々木信綱が詠んだ樹齢250年超えの藤棚です。
{73ADE5A2-C541-4C45-AFED-EF0219067F96}
花の咲いた時の写真が飾られていましたが、幻想的なまでの美しさでした・:*+.\(( °ω° ))/.:+
藤の花時に訪れてみたいです。


親睦旅行の幹事さんが手配してくれたので、何も知らずに伺いましたが、戸倉上山田温泉で一番古い旅館だそうです。
{645EFE39-FFCC-44A8-8501-50F9E446E9B2}
客室は今風にビルですが、庭園の周りには見事な日本建築があります。
{D1924373-4DFD-4E82-867C-704B2F3D83EF}
このホテルの先祖坂井家は、江戸時代初期に酒造りを始め、今も地酒「雲山」を作っているそうです。
{0D128242-63EA-49DB-B646-3213335E020A}
千曲川の河原から湯が湧き出すことは古くから知られていたそうですが、しばしば大洪水が起きるため、温泉開発は不可能だと思われていました。
{E20BB5F3-AB54-4C6C-B2C0-7912A0BF3FBE}
しかし、明治26年、坂井家15代当主坂井量之助が私財を投げ打って、温泉開湯に成功。
これが戸倉上山田温泉の始まりだそうです。
{501DCA90-E2EA-4C9B-A2FA-21BE71D180F6}
庭には大きな池があり、たくさんの鯉が泳ぎ回っています。
{3480ABCE-3957-47F6-88C7-3058E6AB2AE3}
紅葉はまだ浅いですが、このニシキギなど一部は色付き始めていました。
いろんな種類の木々が植えられた庭園は、季節それぞれの愉しみをもたらしてくれそうです(^ω^)
{F1699244-D962-443B-B141-1597A4C03CAB}


明治から続く老舗旅館には著名人も多数宿泊していて、特に志賀直哉はこの旅館に逗留して、戸倉上山田温泉を舞台にした短編小説「豊年虫」を執筆しました。
{8672EC6B-EEC3-48A9-9607-63C6FB6324D7}
フランク・ロイド・ライトに師事した最初の日本人である遠藤  新の手による本格的数寄屋造りの別棟は、その縁で「豊年虫」と名付けられています。
{5FC5AC4A-5E39-40C7-8487-0E9E6FDE854D}
2003年に国の登録有形文化財に指定された「豊年虫」は見学自由。
時間が無くてちょっとしか見られませんでしたが、コンシェルジュによる解説ツアーもあります。


大浴場は「石の湯」と「木の湯」の二箇所、泉質は単純硫黄泉です。
同じ広さの二つの大浴場は、朝と晩で男女入れ替え制です。
私は両方入りましたが、どちらも広々して良いお風呂でした。
私は烏の行水なんですが、露天風呂は好きです。
特に檜の丸い湯船の「木の湯」の露天風呂は気持ち良かったです(*^^*)

平日で宿泊者が少なかったのと、深夜と早朝に入ったため、貸切状態だったのも良かったです(^ω^)
大きなお風呂は気持ち良いのですが、「裸の付き合い」はちょっと苦手な私…
笹屋ホテルに著名人が多く宿泊した理由の一つが、各室にも温泉風呂が付いていることだったとパンフレットに書いてあって、「私と同じような人、少なくないんだな」と、ちょっとホッとしましたε-(´∀`; )

私は入りませんでしたが、部屋風呂も檜風呂でした。
同じ温泉だし、なかなか良さそうです。
{562ACCCE-E2D5-4EB2-B358-1C60362841C8}
大浴場の近くに、広い休憩室があるのも珍しいです。
お茶やお水が自由に飲め、ゆったりしたカウチや椅子に腰掛け、本棚にずらりと並んだ本を読むことが出来ます。
笹屋ホテルに泊まった著名人は志賀直哉の他にも、掛け布団の藤の柄がお気に入りだった竹久夢二や、部屋風呂がお気に入りの舟橋聖一、藤の歌を詠んだ佐々木信綱…
若山牧水、久米正雄、火野葦平、有島生馬、石川達三、井伏鱒二、丹羽文雄、石川淳、井上靖などなど錚々たるラインナップ。
それらの宿泊者の著書を中心に、美術書、旅行書などずら〜っと取り揃えられ、長逗留したら入り浸りになりそうです(*^^*)

この休憩室のもう一つの楽しみはディスプレイ。
可愛いウサちゃんがあちこちにいるんです。
{ED8F58E0-F972-4BC7-891C-57DA9A842E60}
ウサ飼いには嬉しい限りですね(^ω^)
でも、ノワを思い出して会いたくなっちゃうから、長逗留はやっぱり難しいかな。


料理も美味しかったし、いろんな点で大満足だった笹屋ホテルですが、私が一番心惹かれたのはお花。
管内のあちこちに生のお花が活けられていました。
ロビーには大輪のカサブランカがたくさん飾られていて、良い香りをふりまいていましたし、部屋にも季節感があるお花が飾られていました。

中でも素晴らしかったのは、エレベーターホールに活けられていたこの作品。
{9768FC52-5F86-4673-8E92-43BAE13E88DC}
なんとも素晴らしいじゃありませんか*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*
{42195BAB-AC0C-438D-A599-32DB74B7B0DE}
花材はグロリオサ、スカシユリ、クルクマ、そして黄色い果実のフォックスフェイスです。
金色の背景とスポットライトの輝きで燃え立つようです。
どなたが活けたのかしら?
いずれにしろ、華道を長年されている方の手になるものには違いないでしょうね(^ω^)


秋の信濃路はとても気持ち良く、澄んだ空気と風景に癒されました。
是非また訪れたいと思います。
その際にも、お宿は笹屋ホテルにしたいなぁ、と思っています(^-^)


ペタしてね