8月4日に開催された、森美術館の「MAMアートコース 最終回」。 オノ・ヨーコさんのトークセミナーについて、書いておきたいと思います。(忘れないうちに
)
オノ・ヨーコさんは2011年、美術の分野で人類の平和に最も貢献した作家に授与される「ヒロシマ賞」を受賞。広島市現代美術館にて 「希望の路」 という個展が開催されています。(~2011年10月16日迄)
さすが世界のオノ・ヨーコとあって、会場は300人超の満員御礼状態。 彼女は黒いジャケット&パンツ、黒いハットという、いつもの装いで登場。小柄だけれど背筋が伸び、でも始終リラックスした自然体…とても78歳には見えないオーラを放っています。
トーク前半は、ご自分が体験した太平洋戦争(長野に疎開されていたそう!)と戦後の復興、その後ジョン・レノンと志を共にした平和活動についての想い。 また東日本大震災に絡んで、世界から見た日本、いま私たち一人一人が自分の潜在能力を信じて発揮しなくてはいけないこと、など語られました。
最後に傍に立てかけられた大きな白い紙に 夢 という文字を大きく毛筆で描きました。(→この作品はエディションを作り、売り上げを被災地支援のため寄付するそうです。)
希望、そして、夢。 いま日本に一番足りないものではないでしょうか?
前半に続き、セミナーの真骨頂はここから!
「参加者の質問」 にズラリ20人以上は並んだQ&Aタイム。若いアーティストやデザイナーも多く、アート関係の質問が大半でしたが、自分にも参考になるなぁ~、と学んだ禅問答も。たとえば・・・
Q: アートが社会に与える影響やその役割とは?
A: アートとは想像、そして創造すること。 物事はまず想像するところから現実に至りますので、まずはimagineすることってとても大切。 imagine peace!
Q: ご自分がいま非力な学生であったなら、何をしますか?
A: 人は自分の小さな世界で、今、できることをするしかないのです。但し、小石が海に与える波紋(影響)は大きいのです。(→バタフライ効果か?)
Q: 周囲に論争、もめごとがあるとき、どう対処する?
A: なるべく自分が巻きこまれないようにニュートラルな立場をとりながら、客観的に「みんな人間的だなぁ」と観察することにしている。 そうすれば巻きこまれたり、マイナスな感情を引きずることもない。
Q: 強い怒りを覚えるときは?
A: なるべく破壊的にならない(物や人に当たらない)。 まず(怒りの対象について)「どうして?」と考えてみる。
Q: ヨーコさんはとても外国的では?(日本人から遠のいている?)
A: 自分は戦前の日本人的な考え方も持っており、日本人である。 ただ、今世界はひとつになりつつある(→ので地球人なんじゃない?)
Q: 潜在能力を十分に発揮するためのトレーニングしてる?
A: 特にトレーニングはしていない。 ただ、いろいろなことを即判断したり、決めつけたりしないよう心がけている。ニュートラルでいられるようにしている。
Q: 自分を見失うことは?
A: 全くありません(キッパリ)。情報や、先生の言うことでも鵜呑みにせず、自分の直感に自信を持ち、自分で判断する。
さらに心に残ったコメント↓
「未来については考えていない。いつも今とか現実を一番大事に考えている。」 (多分、過去も振り返っていないでしょう。)
「人間は一人一人が唯一無二の存在。他人を見習いつつも、自分の世界をもって、楽しく自分らしく生きる べき。」
え!未来については心配したり考えていないんだ?!
と軽く衝撃を受けましたが、今を大切にしている。常にニュートラルでいる。現実を踏まえながらも希望を持ち、自分を信じ、よいことを想像する。
現実の生活にもあてはめられる内容ではないでしょうか。
以前、ヨーコさんの自伝「ただの私」を読んでおり、アート作品も多少存じているので、タダモノではないことは知っていました。勿論、過去には事件、家族関係、バッシング…本当にいろいろあった方です。
(元がコンテンポラリー・アーティストで批判慣れしているとはいえ)いろいろ超越してもはや宇宙人の域に達した彼女に会えて、お話を伺い、深い感慨を覚えました。
P.S. 翌朝、わが社の小さなビルの入り口近くで、隣のビルに入っていくオノ・ヨーコさんとすれ違いました。服装と、昨日見かけた秘書がご一緒だったので分かりました。 ちょっと嬉しい出来事![]()

















