日本国憲法においては一票の価値の平等が要請される(14条・44条但書)。
ただ、地理的条件や行政区画等によって選挙区割りは影響を受けるし、人口移動のために厳密な平等を維持するのは困難である(人口的要素)。また、投票価値の平等は投票制度と関連するものであり、投票制度は立法府の裁量とされていることから(44条)、国民の意思を公正かつ効果的に代表するために非人口的要素を加味することができると解されるので、投票価値の平等もある程度許容される。
しかし、投票価値の平等は、議会民主主義の根幹である選挙権と密接に関連するものであり、憲法上非常に重要な人権である。したがって、格差が生じた場合には公権力側がその格差の正当化を具体的に立証しなければならない。さらに、格差が1対2を超えた場合には、実質上複数選挙制を認めたことになり、一人一票という平等選挙権の本来の原則を破壊することになるのでその場合には、憲法上許容しえない。
ただし、(無効とした場合に新しい)制定当初合憲であったが漸次的な状況の変化により違憲に転化した法令の場合、違憲状態是正の法改正には相応の期間を要することからただちに違憲とはならず、法改正に係る合理的期間内であれば合憲となると解する。
※「合理的期間論」に対しては①憲法上の根拠がない、つまり、通常違憲かどうかを問題にするのは問題となる法令に基づいてなんらかの法律効果が生じた場合であって、なぜ定数不均衡訴訟の場合だけ選挙時の不平等を違憲としないのかの理由がない。②違憲状態についての判断があいまいであるからイツから違憲状態になったのか分からない、すなわち合理的期間の起算点が不明であるとの批判がある。
更に言えば、どうせ事情判決の法理によって請求自体は棄却されるのであるから、違憲ではなく合理的期間論によって違憲状態と警告を格下げする意味は余りない。
参議院選挙の場合なら投票価値の平等の要請は緩やかになるか。
①半数改選(46条)②地域代表的性格。
しかし、①人権は制度に優先する②「全国民の代表」だから地域代表的性格の強調には疑問。
→1対2を超えることは出来ない。
参照:合理的期間論の批判について、内藤・百選Ⅱ5版p339
平等保障の実現のために、「法の下」の平等とは法適用の平等のみならず、法内容の平等も含む。ただ、個人差を無視して一律に扱うとかえって不合理である。そこで「平等」とは相対的平等を意味し、合理的区別は許されると解する。
具体的には法令上の区別の目的に合理的根拠が認められないか、または②区別の目的と上記目的との間に合理的関連性がない場合には、当該区別は合理的根拠のない区別として憲法14条に反すると解されることになる。
しかし、憲法14条1項後段が「人種」や「性別」による差別が禁止しているの、は列挙された属性が社会的偏見の対象になり易く、それを用いた区別が不合理なものとなる可能性が高いためである。そうすると、後段列挙事由に該当する区別は、合理的根拠の有無を慎重に検討しなければならない。また、憲法上重要な権利に関する区別の場合においても慎重な検討が要請される。
このような場合には、合理的区別といえるかどうかは①目的が重要であり、かつ、②目的と当該区別の間に実質的関連性がない限り合理的区別とは言えず、憲法14条に反すると解する。
↓
当てはめ。
参照:木村「急所」p269あたり
具体的には法令上の区別の目的に合理的根拠が認められないか、または②区別の目的と上記目的との間に合理的関連性がない場合には、当該区別は合理的根拠のない区別として憲法14条に反すると解されることになる。
しかし、憲法14条1項後段が「人種」や「性別」による差別が禁止しているの、は列挙された属性が社会的偏見の対象になり易く、それを用いた区別が不合理なものとなる可能性が高いためである。そうすると、後段列挙事由に該当する区別は、合理的根拠の有無を慎重に検討しなければならない。また、憲法上重要な権利に関する区別の場合においても慎重な検討が要請される。
このような場合には、合理的区別といえるかどうかは①目的が重要であり、かつ、②目的と当該区別の間に実質的関連性がない限り合理的区別とは言えず、憲法14条に反すると解する。
↓
当てはめ。
参照:木村「急所」p269あたり
個人として尊重するとは、個々人が自律的に自己の生き方を選択・実践していくことをあるべき個人像として前提し、個人のそのようなあり方を尊重するということである。
自律的生=自律的に生き方を選んでいくことが承認されていること。
参照:高橋「立憲主義」p73など
自律的生=自律的に生き方を選んでいくことが承認されていること。
参照:高橋「立憲主義」p73など