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今回のテーマは「十年前の情熱を、今も持ち続けていますか?」
このドラマは心にドカーンと響くような感動ではなくて、人の心に静かに響く感動なんだよね。
本当、好きなドラマだわぁ♪
今回は乗客の亮がお父さんに会いたいと言いヤスコ達が探しに行くんだけれど、黒木(鶴見慎吾)は離婚して今は消息不明。
僅かな手かがりを元にヤスコと哲はホームレスが集まる公園を探す。そこは飛行機がよく見える場所で
、きっと黒木はここで空を行き交う飛行機を見ていたんだろうと淡々と語るヤスコに、哲は自分がいなかった10年のヤスコの姿を見たんだろうね。
菊坊いわく、ヤスコは胸の内を誰にも話さず、たった一人で空を見ていたんだろうね。
そしてヤスコと哲は黒木を見つけるんですが、逃げる黒木にヤスコはしがみついて「亮くんが生きてたんです!お父さんに会いたいって!」と必死に説得するヤスコに泣けた。
この人は遺族係りとしてそうやって一生懸命に遺族と接し、そうする事で自分の悲しみを紛らわせようとして来たのかなぁ・・・と。
そして彼女の中の情熱はまだ失われていない事に哲は気づいたんじゃないかな。
「10年は長いんです」と言う黒木に、「分かるから言っているんです。後悔してほしくないんです。」と言うヤスコ。
そして哲は黒木に「自分は2006年に来た事を良かったと思いたい。どうにもならない出来事に負けないで下さい。」と言い、亜紀は高木ではなくヤスコに語りかけるように「負けないで下さい」と言う。
それぞれが送る心からのエール。
本当にもう。書いていて泣けて来たよ…
瑠璃子の母もまた、亮の父や母と同じように子供を一人で飛行機に乗せた事を後悔していた。
だからありきたりな言葉ではなく、「私の自慢の娘が一緒だから亮くんは寂しくないわよ。」という言葉を贈った瑠璃子の母。
そして瑠璃子の母から貰ったCDで救われたと語る黒木。

「私がギリギリのところで踏みとどまって生きていられたのは、お母さんからいただいたCDのおかげなのです。絶望のどん底で、あなたの弾くピアノが唯一の救いだった。」
残された者はそれぞれの10年を過ごし、心が押しつぶされそうになりながらも必死に耐えて生きて来たんですね。それは決して何かを諦めたわけではなくて、ただ今出来る事を精一杯する事でやっと生きて来ただけの事。
ヤスコもそう。
心ではどうにもならない出来事に負けたくないと思いながらも、現実はこうする事で10年を生きて来たヤスコに、「まだやれる」と亜紀はポンと背中を押すんです。
こんなにも最終回が楽しみなドラマって本当、久しぶりだわ!