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うりこ。のブログ

チャンミンとユンホの恋愛小説を綴っています。

 

 

移動する車の中でもレストランでも

緊張しているからなのか

 

熱心に話すのは僕で・・・・

 

ヒョンは仕事の報告にうなづき

 

家族や後輩との他愛のない話を

嬉しそうに笑った。

 

 

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「お邪魔します」

「何か飲みますか?」

「ううんー・・・いらない」

 

 

ヒョンをこの部屋へ招いたのは

いつ以来だろうか?

 

僕らが一緒に過ごすのは大抵

ヒョンの家か日本の寮だから

 

こうしてあなたが

 

僕の領域に立っているのが

くすぐったく感じる・・・・

 

 

「相変わらず、綺麗にしてるんだなぁ」

 

 

部屋の中をぐるりと見渡したヒョンが

見慣れた部屋の様子に笑った

 

 

「僕以外の人間は、ここへは来ませんから」

「へぇ・・・そうなんだ」

「コート皺になるから、預かります」

「あ、サンキュ」

「ご両親は・・・ここへ呼ばないのか?」

「両親・・・ですか?そう言われば呼んだことありません」

「そうなんだ」

「まぁ用事があれば実家へ戻りますからね」

「・・・キュヒョン達は?」

「ああ、あいつとは外飲みです」

 

 

酔っ払いを部屋にあげるなんて

何をされるか分からない、有り得ない

想像しただけでゴメンだ

 

露骨に嫌な顔をする僕に

ふぅんと、ヒョンが唇を尖らせる

 

 

「なんですか?」

「・・・・べつに」

「別にって顔には見えませんよ」

「って・・・オレと居るときに・・・・

あいつらの事を考えてるから」

 

 

聞いたのはヒョンからなのに。

喉からその言葉が

出てしまいそうだったけれど

 

うつむいた白い頬がみるみる

赤く染まってゆくから・・・・

 

火照るヒョンの身体を

 

僕の腕の中へ強く つよく抱きしめた。

 

 

 

 

 

チャンミンとはソウルを離れる前に

ふたりで夜を過ごしたっきり・・・・

 

入隊してから以降は電話をするどころか

手紙もまともに書いていない

 

便りがないのは「元気でいる証拠」だと

言う人もいるけれど・・・・

 

それをできないのは

 

胸の奥にあるお前への淋しさを

吐露してしまいそうだから・・・

 

 

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「朝ごはんは食べましたか?」

「食べてきた」

「そうですか。・・・上着はそれだけ?寒くない?」

「薄着に慣れるとこれだけでも大丈夫なんだよ」

「へぇ・・・寒がりなのに」

 

 

シートベルトを締める為に手袋を外すと

手のひらに落とされた小さなカイロ・・・

 

 

「・・・あったかい」

 

 

知らぬ間に冷えて白くなった指先に

温もりがじんわりと伝わる

 

 

「予約した店へ向かいますね」

 

 

助手席のカップホルダーに置かれた

ココアの甘い香り

 

さりげないチャンミンの優しさが

なんだか懐かしくて・・・

 

 

「ありがとう」

 

 

小さくつぶやいたオレに

運転する横顔は笑っていた。

 

 

 

 

 

今朝は目覚ましがなる前に起きた。

と言うよりも・・・・・

 

悪友のあいつの読みは当たって・・・

 

ベットに入り眠ろうと努力をしたのに

まったく眠れなかった。

 

なにしろ僕の隣を空けてから

ふたりで過ごすのは久しぶりで・・・・

 

嬉しいのと・興奮しているのと・・・・

少しの淋しさに気持は入り混じっていて

 

ヒョンを目の前にするまでは自分自身

どう表現したらいいか分からない。

 

昼前には到着するであろうあの人に

何を食べさせようか?

 

車で移動をするなら多少遠くてもいいか

 

個室のあるレストランを数件

iPhoneのメモに保存して

 

車のキーをコートのポケットへ入れた。

 

 

『ここからならあと10分位だ』

「10分ですね、分かりました。駅のロータリーに停めて待ってます」

『うん。あ・・・チャンミン』

「はい?」

『その・・・運転、気を付けて』

 

 

電話の向こうで静かに微笑む

あの表情が見える

 

 

「はい」

 

 

家を出ようと玄関の姿鏡に映りこんだ

自分の顔を見て思わず笑った

 

ゆるみきったその表情は

 

嬉しくてしかたないってことを語っていた。

 

 

 

 

 

「今夜は緊張して眠れないんじゃないか?」

と悪友がにやりと笑う。

 

反論しようと開けた口は、

時計の針が気になって席を立つ自分の

正直すぎる行動を前に閉じられた。

 

・・・・うるせー・・・

 

気持が見透かされる居心地の悪さに

無言のまま視線を送るオレに「ヒョンによろしく~」

と大きく手を振るあいつは

 

・・・・・・どこか嬉しそうだった。

 

 

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「何が食べたいですか?」

『ー・・なんでも』

「リクエストは?ヒョンの好きなイタリアンにします?」

『チャンミンの食べたいのでいい』

「個室のある寿司屋にしますか?」

『え?寿司食べたいのか?』

「いえ、食べたい訳じゃなくて・・・・」

 

 

この限られた通話時間で、

聞きたい事・決めたい事は沢山あるのに

 

二人の会話はさっきから

ずっとこんな感じで・・・

 

待ち合わせの時間すら

決まってもいない。

 

明日だと言うのに・・・・

 

 

『チャンミン?』

 

 

やっと会えるというのに。

 

 

「・・・・聴こえてます」

『明日、ここを出る前に携帯へ電話する』

「・・・はい、そうしてください」

『じゃあ、おやすみ』

 

 

会いたくて・・・

あなたに会いたくて

 

この日を待ち焦がれてるのは

自分ひとりだけ様な気がして

 

 

「おやすみなさい」

 

 

の一言が不安で震えた。

 

 

 

 

 

 

探し物をしているときに限って

「探し物」が見つからない・・・・

 

カバンの中に押し込んだ気がするし、

入れなかった気もする・・・・

 

昨日の夜の行動を思い出そうと

カバンの中を覗きながら

 

記憶を辿ろうとするのにまったく思い出せなくて

 

腕を組みながら唸る自分がいる。

 

普段なら「ま・いいか」なんて言って

探すことを後回しにしがちだけど

 

明日あいつに見せるんだからそうもいかない。

 

 

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「ヒョン・・・そう言えばアレどうしました?」

 

 

二人並んで眠る事も、

しばらくは出来ないでしょうから。と

 

チャンミンに言われて手を繋ぎ合って眠ったあの日

 

チャンミンの指す「アレ」が分からなくて

眉を寄せたオレが見つめ返すと

 

 

「昔・・・ファンの子にもらったじゃないですか」

「・・・もらった?」

「ヒョンすごく気に入ってて・・」

「-・・・・うん?」

「一時期、片時も離さなかったでしょう」

「へぇ」

「へぇって・・・・覚えてない?」

 

 

・・・そんな事・・・・あったかなぁ?

 

答えを引き出そうとする言葉に

それでもピンとこなくて

 

「なんだった?」と尋ねたオレに

 

「覚えてないなら・・・いいんです」

と暗闇の中で苦笑した。

 

そのあと何度かチャンミンに尋ねたけれど

「限られた夜にする話じゃないから」と

 

身体を抱き寄せられて眠った。