長久保さんの撮ってもいい?話【2021全日本編】 | 羽生結弦さんの見つめる先を見ていたい

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羽生結弦選手を敬愛しています。羽生さんを応援する素敵ブログ様方を日々の心の糧にしている、ソチ落ち主婦のブログです。(横浜在住)

スポニチの長久保豊さんの【撮ってもいい?話〜2021全日本〜】が元日に更新されました。


長久保さんが感じた、全日本での羽生結弦の4A挑戦について、書いてくださいました。

このシリーズ大好きです。また読ませていただけることに感謝いたします。🙇‍♀️

↓一部分のみ抜粋させていただきます🙇‍♀️

クアドアクセル~223番通路からの報告 

◼️彼がゆっくりと長い旅路のゴールに向かって行く。呼吸を忘れる人。両手を合わせ祈る人。360度からの視線を浴びて、大きく右足を振り上げて、羽生結弦は飛んだ。

 17800人の緊張を飲み込んださいたまスーパーアリーナ。全日本フィギュアスケート・男子フリー。時間にして1秒後、彼の体が4回と半分回り、右足エッジが氷をつかめば場内の緊張は弾ける。ドカーンと来る。彼が歩んできた地図も道標もない4Aへの長い旅路のゴール。私は自席を離れ223番通路からリンクを見ていた。あの日と同じように、彼のジャンプが視界の右から左に流れていくように。見届けるのはそこがベストだった。

(中略)

 1226日は記念日にはなれなかった。「回った!」と思った彼の体は4回転半には少しだけ足らず氷に降りた。もはや希望しかない失敗。それゆえ場内からため息はもれず、逆に高揚し、次の舞を貪欲に求めた。彼はそれに答え、リンクを支配しやがて場内すべてを彼の色に染めていく。望遠レンズ越しではなく肉眼で見る彼はまさしく王だった。リンクのどこにいてもその絶対的な大きさは変わらない。4Aへのゴールは少し先になっただけのことだ。

(中略)

 一夜が明け、「五輪は勝たなきゃいけない場所」と彼は決意を表した。世界よ、思い出すがいい。「僕は五輪を知っている」と言って平昌で勝った彼を。ライバルたちは「僕も五輪を知っている」と北京に挑んでくるだろう。だが忘れちゃいけない。五輪で勝つことを知っているのは彼だけなのだ。羽生結弦だけなんだ。◼️
(長久保豊:写真映像部編集委員)

「もはや希望しかない失敗」

「五輪で勝つことを知っているのは彼だけなのだ。」

痺れます!ラブ

長久保さんは、いつも羽生くんやファンに、"良い気"を送ってくださいますね。

その文章にはいつも、ジャーナリストという仕事を超えて、長久保さんご本人の羽生くんへの深い尊敬と愛情を感じます。照れドキドキ




ここで、ちょっと時間を遡ります。


長久保豊さんが初めて羽生くんの4Aチャレンジに言及して下さったのは2015年長野NHK杯、「SEIMEI」で初の300点越えを果たした、あの伝説的大会についての述懐の中でです。(記事そのものは2016年9月1日に発表されました)

↓に一部抜粋させていただきます。

羽生結弦 12席分のトリプルアクセル

 2015年11月28日撮影(長野NHK杯)

◼️ 【長久保豊の撮ってもいい?話】羽生結弦選手が異質のアクセルを飛んだのは昨年11月、長野でのNHK杯のことだった。前日のSPで2位以下をぶっち切り、フリー当日の午前練習。全選手の曲かけ練習が終わりカメラマン席には弛緩した空気が漂っていた。他の選手たちから距離を置き、彼がトリプルアクセルを2回飛んだ。そして助走スピードを上げた3回目だった。恐ろしく飛距離の長いアクセルを飛んだ。1回転、2回転…。シャッター連射のすき間から彼が回転を途中で切り上げ着地したように見えた。

 「やめたよね?」。

 「うん途中で降りた」。

 失敗?カメラのモニターで確認してみると間違いなく3回転半回っている。

 そして4回目のアクセル。今度は恐ろしく高く飛び、派手にコケた。

 飛距離の長いジャンプと高さのあるジャンプ。単なるバリエーションだったのか、4回転半への挑戦の過程だったのか、それはわからない。◼️
(以下、略) 
全文は↓でどうぞ



◼️「4回転をやろうとしてたんじゃない?」


 ひとり興奮するボクに賛同してくれる人はあまりいなかった。◼️


次は、2019年12月トリノGPFのFS前日の公式練習でした。

NumberWEBに12月16日に公開された記事です。↓


連続写真で見る羽生結弦の4回転半。

最高の挑戦者は最高の被写体だ。



◼️羽生結弦がポーンと跳んだ。

後ろに振り上げた右足を思い切り振り下ろして高く跳んだ。

トリプルアクセル? いや、1回転しただけで体を弛緩させて着氷した。

(中略)

「来る!」

 パラベラのスタンドに陣取ったカメラマンたちが息を飲んで沈黙する。連射にそなえシャッターボタンに添えられた右手人差し指がぷるぷると震える。それほどの助走距離を取ったわけではない。だが鋭い視線、漂う気配がそれを教えてくれる。 


「行った!」

「回った!」と思った。

「降りた!」と思った。

「歴史の目撃者になった!」と思った。


 だが彼の体は固い氷に叩きつけられた。4回転アクセル。高く跳べば、それだけ体を締め回転に入る動作が遅れる。距離を出せば回転速度が上がらず着氷は難易度を増す。


 いずれにせよ途中で降りて3回転にするという選択肢はないジャンプ。悔しさを浮かべた彼は、またポーンと跳んで高さを確認した。そしてまた目をギラギラさせて右足を大きく振り上げ、振り下ろす。2度、3度。その度ごとに彼の体は叩きつけられて、その度ごとに悔しさを増幅させて立ち上がった。

(中略)

彼にとってはクワドアクセルは夢ではなく、夜明けが近いことを示すことができた。


 そしてボクたちカメラマンがうれしかったのは彼が失敗を悔しがってくれたこと。五輪2連覇、史上最高スケーターの呼称。すべてを手に入れたように見える彼に、まだ勝利への渇望、新技習得への執念があるということ。最高の挑戦者は最高の被写体なのだ。◼️
(NumberWEBの全文は↓でご覧下さい)


「最高の挑戦者は最高の被写体なのだ」!

これまた痺れる言葉です。羽生くんは、記者冥利に尽きる存在なのですね。おねがい

◼️1912月のトリノ。「次、来るよ!」。仲間のカメラマンたちに4Aトライを予言した。アクセルの軌道からポン、ポンと体の軸を確認するジャンプを数回。そこから彼を取り巻くオーラの色が変わった。それは長野のときと同じだった。ファンも報道陣も大切にしてくれる彼のこと。このときと昨年4月の大阪でのトライは4Aへの旅を続ける彼の現在地を教えてくれたのだと思っている。◼️


3度目は、2020年4月国別対抗戦のEX前日公式練習↓


そして、第4段階。

2021年全日本のFSで、いよいよ実戦投入されました。↓




(これまでの4Aの写真の提供はいずれもスポニチから)


長久保さんは、羽生くんは「ファンも報道陣も大切にしてくれる人」と評してくださいました。

羽生くんの「義」と「信」には、報道人の「義」と「信」で返してくださる。そこに、稀有で崇高な信頼関係が生まれるような気がします。


これまで羽生くんを温かく見守ってくださる報道の方々には、ファンとして感謝しかないです。


どうか、2022年も、羽生くんを宜しくお願い致します。

どうぞ、羽生くんの4A挑戦を最後まで見守り、見届けてください。m(_ _)m



もう一つ、4Aに関して、興味深い記事(東スポ)もご紹介させて頂きます。↓

◼️北京五輪を控える中国で、羽生結弦(ANA)が挑戦するクアッドアクセル(4回転半、4A)の難しさが伝えられ、称賛の声が上がっている。

(中略)
…羽生の4Aについて「操縦がいかに難しく、危険なものであるか。スケート靴の底にセンサーを付けて測定したところ、ジャンプの着地時の衝撃は、自分の体重の約5~8倍の力がかかっていることが分かっている。4Aは、この中で最大に達する。体に受ける風は暴風並みで、普通の人があつかえるものではない」と、いかに困難な技術かを指摘。

「もし、羽生選手が北京北京五輪で4Aを完成させたら、人類のスポーツ史の頂点に立つことになる」と称賛した。◼️

(東スポWEB記事より)

「クアドアクセルは人類の限界点、負荷は体重の8倍、暴風並み」!びっくり

何度も言われていることですが、技の困難さに対して、点数の乖離が酷すぎますね。

今年こそ、羽生くんがどれほどの偉業を成し遂げようとしているのか、ISUや日本スケート連盟に正しく理解して欲しいと願わずにはいられません!プンプン




今日も羽生くんが心健やかにお過ごしでありますよう、祈っています🙏


画像やTwitterや記事は感謝してお借りしました。


ポチして頂けると嬉しいです



余談ですが、

長久保豊さんの記事と言えば、2018年7月の国民栄誉賞受賞式に関するルポ【そして「じい」になる】が絶品です!もう抱腹絶倒!感涙ものの永久保存版の記事です。私は何十回でも読み返したいです爆笑ラブラブ