羽生結弦『音楽とともにあるフィギュアスケート』 | 羽生結弦さんの見つめる先を見ていたい

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羽生結弦選手を敬愛しています。羽生さんを応援する素敵ブログ様方を日々の心の糧にしている、ソチ落ち主婦のブログです。(横浜在住)

昨日は、鮎川哲也さんの「バレエとフィギュアスケート」に関する考察を紹介させていただきました。
今日は、「音楽とフィギュアスケート」がテーマです。


羽生くんの理想は、「音楽とフィギュアスケートの融合」

その思いが『羽生結弦プログラムコンサート』のパンフレット冒頭で、雄弁に語られていましたので、以下に書き起こさせて頂きます。↓





子どものころ、初めて『シング・シング・シング』を聴いたとき、自然と踊り出したのを覚えています。「なんでこんなに踊れるんだろう」「なんでこんなに気持ちいいんだろう」「なんでこんなにグルーヴを感じるんだろう』と不思議に思っていました。小学生でしたから、学校で音楽に合わせたダンスをしていたのですが、『シング・シング・シング』は全然違った。もっと言うと、音楽に合わせて滑るフィギュアスケートというものは、僕にとってほかとは全然違うものでした。

それはつまり僕が、フィギュアスケートというものを通して音楽を表現することを求めていた、ということなのだと思います。


音楽がない状態でスケートを見たら、「スケートをしている」という概念しか生じないですが、"音楽とともにあるフィギュアスケート"を見たら、その2つは切っても切り離せず、音楽があるからこそフィギュアスケートの表現や技術というものが生まれるということがわかると思います。


音楽とフィギュアスケートとはほぼイコールのものであり、根源に「音楽を表現したい」という思いを抱えてフィギュアスケートをしている僕にとっては、音楽もフィギュアスケートも生きがいと言えるものです。


音楽とフィギュアスケートの融合こそが、僕がフィギュアスケートをする理由であり、フィギュアスケートに生かされているとも思うようになった理由だと思います。


 音楽は、それだけを聴くのと、演技とともにある状態で聴くのとでは、受け取る感覚がまったく異なります。僕が最初にプログラム曲を聴くときは、音楽だけを感じている。

それと同じように、今回のプログラムコンサートでは、プログラムづくりの最初の段階で僕が受ける、"音楽だけで聴いたときのインパクト"も感じていただけたらと、思います。

そしてそれこそが、プログラムコンサートの醍醐味なのではないかと考えています。」






2020年1月6日(月)、7日(火)に『羽生結弦プログラムコンサート〜Music with Wings〜』が開催されました。

会場は、有楽町駅前の東京国際フォーラムAホール。

羽生くんの歴代プログラムをオーケストラで堪能させていただける本格的なコンサートとあって、羽生くん本人は出演しないにも関わらず、5,000人収容のホールは連日ほぼ満員の盛況ぶりでした。

1月初旬は、まだ日本では新型コロナの影も形もなかった頃です。



私個人の話をさせていただければ、
この時のコンサート、私は2019年末の全日本フィギュアで落胆し、翌日「メダリスト・オン・アイス」の『SEIMEI』再演で、羽生くんの再生に歓喜しつつも、年末年始ずっと心のつかえを抱えたまま、ただ"羽生結弦成分"を求めて会場に足を運んだような記憶があります。
当日の天気は雨。まるで私の心境のよう。


しかし……良かった!
のっけから、壇上の100人ものオーケストラに圧倒され、
羽生くんが子どもの頃から親しんできた楽曲の数々にひたすら耳を傾け、
出演者の方々の話の端々に、羽生結弦への親しみとリスペクトを感じ取っては感激し、
それらの効果は絶大でした。
音楽に浸りきる時間を過ごし終演を迎える頃には、胸の奥のモヤモヤがすっかり晴れていました。
雨も上がっていました。
私にとって、忘れられないイベントの記憶です。

羽生くんに感謝!
音楽に感謝!
音楽の力を感じさせてくれた貴重なイベントに感謝しています!


ちなみに、羽生くんの言葉に異議を唱えるとしたら、
「音楽がない状態でスケートを見たら、スケートをしているという概念しか生じない」はスケーター羽生結弦の演技に限り、正確ではないです。
羽生くんの録画演技を、私は時々テレビの音を消して観ることがあります。すると、不思議なことに、羽生くんの指先から、目線から、身体全体、そのスケーティングから音楽が聴こえてくる気がします。
これは勿論、耳で聴く音ではなくて、羽生くんの演技そのものが曲を感じさせてくれるに他ならない。
この現象、これは既に「音楽とフィギュアスケートの融合」と言えるのではないかしら。
壮絶な程の音ハメの快感!羽生くんの演技を見るたび、私がいつも感じるもの❣️
それは、「スケーター羽生結弦」が人を魅了してやまない理由の一つだと思います。照れ



今日も羽生くんは音楽を感じながら、練習に励んでいらっしゃるかしら。
究極の技「クアド アクセル(4A)」を美しくプログラムに組み込むため、日々試行錯誤されているはず。
どうか、怪我なく、元気で過ごされていますよう、心から祈ります。




画像は感謝してお借りしました。



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