ギリシャ神話の英雄ペルセウス
彼の神話の中に、流星との関係をほのめかすシーンがあるのをご存知ですか。
数々の冒険の末、アンドロメダを海獣から救いだしたお話しは有名ですが、冒頭の出生の段で語られています。
ペルセウスの誕生
アルゴス王アクリシオスには美しい娘ダナエがいました。しかし息子には恵まれず世継ぎが欲しくて、デルフォイで神託を求めます。そして、「息子は生まれないが男の孫が生まれるだろう。汝は孫に殺されるだろう」と告げられました。
王は驚いて、娘に男を近づけないようブロンズの塔(一説には地下室)に閉じ込めてしまうのですが、これに目を付けたのがギリシャ神話一の浮気者ゼウスです。
ゼウスは気に入った女性と仲良くなるためなら、あの手この手、あらゆる手段を屈指して自分や相手を変身させていますが、今回はなんと黄金の雨(シャワー)に変身です!
ダナエの寝室に黄金の雨となって降りそそぎ、やがて月満ちて息子ペルセウスが産れます。
ダナエと金のシャワー第2作 ティツィアーノ・ヴェチェッリオプラド美術館
ティツィアーノの第1作にはダナエの横には天使が描かれていますが、こちらは侍女でしょうか。
エプロンを広げて金の雨を集めていますよね^^;
クリムトのダナエ
神話の時代にも、星座が空に割り振られた時代にも
流星は降りそそぎ、夜空を飾っていました。
今よりもずっときれいに✨
ペルセウスの神話の黄金のシャワーは、
ペルセウス座を放射点とする流星群のことでしょう。
神話によくあるパターンへ
ギリシャ神話に限らず、親が子供や子孫に殺されるのを恐れて、川や海に流したり、殺してしまうパターンは多いですよね。
アクリシオス王は娘と孫を手にかけるのは忍びなく、ダナエーとペルセウスを箱に閉じ込めて海に流してしまいます。
運よく箱はセリーポス島に漂着し、漁師のディクテュスに救われて、母子は平穏な暮らしを送り始めるのですが、領主がダナエに横恋慕。
ここからペルセウスの試練と冒険が始まって行きます。
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ペルセウスの家系 ペルセウスとアンドロメダは親戚でした。
おまけ
ペルシャ王家の祖とも言われるペルセウスは、ローマ時代からミトラ教と関連していることは知られています。ミトラ神はある解釈では「宇宙」「太陽」「雨の運び手」だとか。牡牛座の上に位置するペルセウス座は、ミトラ教の占星術においても重要な意味を持っていたようですが、まだ明確な資料が見つからないので、ご想像にお任せします。
参考資料
https://ja.wikipedia.org/wiki/ペルセウス
https://es.wikipedia.org/wiki/Mitraísmo
http://www.constellationsofwords.com