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皆さま、おはようございます!
売れプロ12期生・超ポジティブコンサルタント、中小企業診断士の加藤直人です。
日本企業の99.7%を占め雇用の約7割を支える中小企業。
その支援に日夜取り組み、多くの顧問先が長期継続するために貢献することを仕事にしている私が、先日お聞きした経営者の興味深いお話をお伝えしたいと思います。
苦難
その経営者は50代後半の方です。岡山から上京し東京の大学を卒業後、東京の大手百貨店でバイヤーとして勤務。その後実家の老舗和菓子屋の経営難に際し帰郷し、事業承継し経営を担ったそうです。
大企業での管理職経験もあり、リーダーシップにも自信を持っていた彼は、満を持して経営合理化に乗り出しました。そして…結果は惨さんたるものでした。
合理化によって社内の製造部門と営業部門が確執を繰り広げ、収益は低下の一途。資金繰りに苦しみ結局和菓子屋は廃業し、唯一残った自宅敷地での保育園事業も、信頼の高かった園長の退職に伴い職員が大量離職をしてしまいます。
また実家の焼失やお母様の他界などすべてを失ってしまうのです。
転機
何もかも失い途方に暮れる彼は、自身の心を大きく入れ替えます。持ち前の行動力で多くの成功している経営者からの教えを素直に学び、その中で自身に欠如していた倫理的経営、従業員を大切にする経営こそ真の天命と自己変革を誓います。
本物のリーダーになると覚悟を決めたのです。
本物のリーダー
彼はその条件に以下の4つを掲げました。
① その仕事を一番楽しんでいる人
和菓子屋経営再建時の経営にひたすら我慢の連続だった彼は、いつの間にか「お前も我慢しろ」と冷酷な経営者になっていたそうです。
それを、社内で一番仕事を楽しんでいる人になることで自然と優しさが芽生えていったと述べます。責め心が自然と消えていったと。その時、能力のある人ほどできない理由を探すことに気づき、能力のない人にチャンスを与えることを実践しました。
② まわりをよきところに誘える人
リーダーの役割を「一番仕事ができる」ではなく「一番大きな夢を語る」と自己定義しました。一緒にお互いの将来を明るく照らす人になるのだと。そこにはあるアフリカの諺で、アル・ゴア元米国副大統領が引用した「早く行きたければ一人で行け、遠くへ行きたければみんなで行け」という言葉の影響がありました。
③ 選んだ方を正解にできる人
遠くへ行くこと(中長期計画)に向き合った時、正解がない問題でどっちを選ぶか悩んでも仕方がない、優柔不断を排除し意思決定をすることを実践しました。ただしその際には違う意見を持つ人への受け入れ、ねぎらいを意識して行ったそうです。
④ 素直に謝れる人
それでも進む方向が間違っていることに気づいたら、すべて包み隠さず素直に謝ります。そしてその過ちから再び立ち上がる決意を宣言し、失敗を成功の基にするのです。
明朗で素直であることの重要性を彼は強調します。
現在
現在、その保育園事業は、1900名近い職員を抱え、事業活動収入112億円、経常利益に当たる事業活動収支は832百万(令和4年度)まで成長しています。直近決算はさらに増収増益であったそうです。
また学校法人の買収にも乗り出し、さらなる人間教育のフィールドを広げています。
私は今とある経営者の会でその方の側でご一緒に活動させていただいています。
実際に、至らぬ右腕の私にも「ダメだし」ではなく「チャレンジポイント(次への課題)」というスタンスでアドバイスいただいいています。また御自身から率先してバカなことを言うことで安心して開放的意見が言えるような場づくりをしてくださっています。本当に深い人生の学びをいただいています。
最後にその方が私に伝えてくださった印象深い言葉をご紹介します。
「加藤さん、実は僕は人のことを『好き』か『大好き』か、で判断してるんだよね」
「『好き』か『嫌い』か、ではないんですね笑」
このような尊敬すべき経営者に『大好き』と思われるビジネスパーソン、人でありたいものです。
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