ホワイトデーとバレンタインデーから考える返報性の関係について | 『売れプロ!』ブログ -「売れる」「稼げる」中小企業診断士に-

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 売れプロ12期生で中小企業診断士の山下博司(やましたひろし)と申します。  

今回は3月14日のホワイトデーとバレンタインデーから考える返報性の関係について述べたいと思います。まずはその歴史を振り返りましょう。

  1. 1960年代: バレンタインデーに主に女性が男性にチョコレートを贈る習慣が広まったとされています。
  2. 1978年: 日本の菓子メーカーである製菓メーカーが、バレンタインデーのお返しとして男性向けのキャンペーンを開始しました。これがホワイトデーの始まりとされています。
  3. 1980年代: ホワイトデーは一般的に定着し、男性が女性にお返しを贈る日として広く認知されました。

 バレンタインはローマ帝政時代の聖人ヴァレンテイヌスに由来されるとされ、彼が当時禁止されていた若い兵士の婚姻を極秘に行っていたことで処刑されてしまった日が2月14日とされ、それが後にバレンタインデー=「恋人たちの日」として認知されていったようです。
 バレンタインデーにチョコレートを贈る日としているのは日本だけで、製菓メーカーやデパートなどのキャンペーンによって拡がったとされており、欧米とは異なり「女性から男性にチョコレートを贈って告白する日」という文化が浸透しました。
 実際に現在もチョコレートの売り上げは2月が1年の中で最大であるのは変わらず、コロナ前の2019年においても2月の売上は平均月間売上の約2.8倍もの売り上げになっていましたし、コロナ後の現在でもチョコレート店や菓子店に大勢のお客さんが並んでいる姿を見かけると思います。

 以前は勤務先でもバレンタインデーに女性の社員から男性の社員に対してチョコレートを配る所謂「義理チョコ」の風習があり、頂いた女性社員に対してホワイトデーに何をお返しするか、男性社員同士でいろいろと相談して返礼したのを思い出します。

 現在はジェンダーフリーの考え方や、欧米の文化の流入などで、「義理チョコ」文化が敬遠されるようになり、男性が女性に贈る「逆チョコ」、あるいは女性同士で友達に送る「友チョコ」、自分への褒美に購入する「自分チョコ」などが定着してきました。

 余談ですが、このように「義理チョコ」減少や、コロナの影響もあり、バレンタインデー自体のチョコレート市場規模は1割程度減少しましたが、反対に健康志向のチョコレートが売り上げを伸ばし、チョコレート市場全体は伸長を続けています。

 

 このバレンタインデーの「義理チョコ」文化敬遠のあおりを受けたのが、ホワイトデー市場です。「義理チョコ」はもらった時はうれしいものの、返礼をするのが面倒という意識の高まりなどから、受け取る側も「もらいたくない」と思う人が今は7割に上るという調査もあります。「義理チョコを渡さない」→「返礼もしない」→「ホワイトデー市場の衰退」という構図になり、現在のホワイトデーの市場規模は10年前2014年の約730億円の1/3程度にまで減少してしまっているそうです。

 ある意味ホワイトデーは、「人は他人に何か恩を受けたら、お返ししないといけないと思う」という社会心理学でいう「返報性のルール」を生かしたプロモーションの一環ではありましたが、異性間である意味半強制的に「義理」で恩を施しあうという考え方そのものが時代に合わなくなってきているのかもしれません。

 

 ただバレンタインデー・ホワイトデーの、「だれか他人に恩を施し、それがいつか報われる」という考え方そのものは素晴らしいと思いますし、それで人間社会が進化してきました。会社内はもちろん、中小企業診断士の皆様と交流する中でもまさにこの考え方が定着しており、それぞれが高めあっています。私もまずは人に恩を施すために、このホワイトデーという機会に家族にプレゼントと共に感謝の気持ちを伝えたいと思います。

 

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