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皆さん、こんにちは!
売れプロ12期生、中小企業診断士の加藤直人です。
国立筑波大学附属駒場高校を卒業後、早稲田大学に進学、広告会社勤務から外資系金融機関に転職し、今はコンサルタントとして中小企業経営者の伴走者であることを使命として日々活動しております。
さて、本日は実際のコンサルの現場であった事例についてお話ししたいと思います。
知人の税理士さんの顧問先企業で、業種は広告会社、従業員21名、年商5億円程度の中小企業の経営者が従業員さんの離職の高さについて悩んでおられるというご相談でした。
中小企業の人事評価では良くあることなのですが、当社もまた明確な評価基準がなく社長の印象によって評価や給与が定められていく、という事前情報から、診断士として評価のフレーム(業績・成果・能力・情意・その他資格や家族構成など)を提示し、それぞれの役割(マネジメント・リーダー・スタッフ)に応じたウエイト配分を行い、評価と賃金を連携させるテーブルを作成する、というのが初回面談のステップを行いました。プランを採用していただき早速育成面談の運用について打ち合わせをします。
その企業は、自社が持つ理念をベースとした期初の行動目標を明確にし、部署ごとにしっかり落とし込んでいます。
今期は「先を見据え、一歩先へ進む」という、社員個々人の自立と成長を促す行動目標でした。
そのような指針を元に各社員さんとのジョブヒアリング面接を進める中で私は一つの違和感に気づきます。
皆さん素直で真面目な社員さんなのですが、何か踏み出すことに対してネガティブなワードが散見されたことがそれでした。
それに対する因果関係を追及していくと、一人の古株の総務担当課長の女性に行きつきました。人当たりもよく、社長の信頼も高い彼女ですが、その言動の裏に社員の皆さんの取組に対してオブラートに包まれた棘を感じます。その言葉が日々現場で活動する社員の皆さんの活力を奪っているのではないかと仮説を立て、ヒアリングをすべて終えた後、社長に彼女の営業配置換えを提言しました。
当初社長は予想もしていない当方からの提案に驚きを隠しませんでしたが、「一歩先」とはそういうことかもしれないと英断を下され、配置転換を行いました。その際もう一つお願いしたのが、「10年後の社員像を明確にすること」です。上記の配置転換も共通言語となるその社員像に合致するようなストーリーに乗せて進めていただくことになります。
社長は一週間以上の時間を割いて目指すべき社員像をお考えになりました。
「目まぐるしく変化するビジネス環境の中でどこに行っても当社の社員は活力と能力が際立っている」
このイメージに沿って、来月からいよいよ新たな人事制度が運用されます。
「営業戦略を考えることはいつも楽しんでやっているけれど、人事戦略は本当に今までと違う脳を使った」と社長は仰いました。
その必死さ、覚悟に深い感銘を覚えました。
仮に今回の大ナタが組織に一度亀裂を生んだとしても、社長が信じた社員像がぶれることはないと感じています。そしてそれを守るために私も必死に伴走していく覚悟を決めています。
今朝もお一人お一人の社員さんの顔を思い浮かべ、輝かしいその企業の未来を想像しながら!
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