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はじめまして、売れプロ12期生、中小企業診断士の吉田樹生(よしだたつお)と申します。
私は、新卒で、日系ITベンダーに入社し、前半6年は国内営業を、後半8年は海外営業を担当し、うち3年間はインド駐在を経験しました。その後、転職し、現在は外資系ITベンダーにおいて、ファイナンシング業務を行っています。
私が担当している業務は、顧客の財務課題を分析し、適切なファイナンスソリューションを提供することですが、ここ数年、自社の営業支援部門から依頼を受けて、営業担当者向けに財務分析セミナーを行っています。
そこで、今回は、顧客企業に対して自社製品やサービスを提案する際に、私が行っている財務分析のアプローチをご紹介したいと思います。
顧客が上場企業の場合、通常、企業のホームページ上から財務諸表や決算説明会資料、中期経営計画などの情報を得ることができます。
中期経営計画には、その企業が重視している経営指標とその目標値が記載されており、また、決算説明会資料や財務諸表からは、経営指標の実績値を把握することが可能です。
経営指標のうち、代表的なものとしては、総合的な経営効率をはかる指標である、ROE、ROA、ROICなどがあげられます。本稿では、近年、重視する企業が増加しているROICを取り上げ、これを起点として経営分析を行い、顧客課題を探るアプローチを紹介したいと思います。
ROICは、Return on Invested Capitalの略であり、「ROIC=税引き後営業利益÷投下資本x100」という計算式であらわされます。簡単に言うと、本業に投資した資金に対して本業でどれだけ利益を上げたか、ということを示す指標です。
分析の第1段階は、分析対象企業における直近のROIC数値を中期経営計画上の目標値と比較することから始めます。直近のROIC数値が中期経営計画上の目標値より低い場合(多くの場合はそうですが)は、目標値と直近数値のギャップを埋めることが課題ということになります。
分析の第2段階ではROICを構成する要素を分解して、それぞれの要素について分析していきます。ROICは分解すると、売上高営業利益率と投下資本回転率、および実効税率に分けることができます。
売上高営業利益率は、収益性を示す指標であり、この数値を改善するためには、いかにして売上を拡大するか、また、いかにしてコストを削減するか、がテーマとなります。
一方で、投下資本回転率は、経営の効率性やスピードを示す指標であり、いかにしてより少ない資産でより多くの売上を上げるか、いかにしてより少ない運転資金で事業運営を行えるか、がテーマとなります。
この2つの側面から企業の現状を分析する事によって、顧客企業のビジネスモデルや、現状の課題をあぶり出すことが可能となります。
続きは次回の私のブログでお伝えします。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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