地方のお寺がパブリシティー成功! その大切な要因とは? | 『売れプロ!』ブログ -「売れる」「稼げる」中小企業診断士に-

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 「Yahoo!ニュースに掲載されました!」

 「売れプロ」11期、日本経済新聞社に勤める中小企業診断士の水野泰広です。暮れも押し詰まった去年の大みそか、うれしい知らせが飛び込んできました。大学院で同期の中小企業診断士2人が支援する海岸寺(香川県多度津町)のイベントが、日本最大級のメディア「Yahoo!ニュース」で取り上げられたというのです。私も当初からパブリシティーの相談を受け、今回のプレスリリースにもアドバイスしていたため、この大きな成果報告に、明るい気持ちで新年を迎えられました。

【Yahoo!ニュース】 パリコレモデルが子どもたちに“夢を生きる”姿を発信 香川・海岸寺の「冬の寺子屋」で

 2人はいずれも大手メーカーに勤務する企業内診断士です。1人は故郷である香川県への地域貢献を目標に掲げ、もう1人はお寺の跡取りなのですが、コンビニ以上に生存競争が苛烈という業界で「寺専門コンサルタント」として、バイタリティーあふれる活動を開始。空海ゆかりの古刹・海岸寺の支援は、親子で参加できる学びの場「現代の寺子屋」を通じて、過疎化が進む地域の活性化につなげる狙いがあります。

◆ メディアの興味どこに? 劇的に改善したリリース

 さて、今回のイベントは3日連続の開催。記事になった「現役パリコレモデルとのふれあい会」のほか、「地元の偉人・空海物語」「日本伝統の遊び教室」もあります。最初にリリース案を見た際には、海岸寺の紹介やイベント趣旨、3日間の催し内容が混在し、まったくエッジが立っていませんでした。主催者の立場だと、どうしてもお題目や情報のバランスに気を取られるのですが、お寺の地域貢献の例は枚挙にいとまがなくニュース性に欠けます。

 ということで、唯一メディアの興味を引く「パリコレモデル」にフォーカスすることや感動ストーリー(苦労談)の具体化映像や写真になりやすいランウェイ・モデルウオーク風の演出などを提案。もちろん、その他の文章・体裁の整理も併せて。仲間が完成させたリリースは、最も重要な見出し、リードをはじめ、見違えるほど改善していました。ていねいな取材による報道で、結果的に海岸寺の地域貢献にも注目が集まったはずです。

◆ 「裏の黄金ルート」でYahoo!掲載 新聞・テレビも報道へ

 一方で、私が改めて学ばされたことも。それは地域メディアへの地道なアプローチです。「Yahoo!ニュース」(※1)への掲載は、ローカルサイト「ほ・とせなNEWS」(運営=瀬戸内海放送)からの記事提供がきっかけ。これは私が「裏の黄金ルート」と呼ぶ巨大ポータルサイト攻略法で、掲載が比較的容易な地域メディア経由で「Yahoo!」「LINE」「dmenu」などの露出を獲得するものです。私の得意技の一つですが、今回は2人の機転・努力が見事にハマりました。感謝!

 ※1 「Yahoo!ニュース」は月間約200億PV(大手新聞社サイトの100倍)。いわゆる「ヤフトピ」採用なら爆発的な反響があり、私の経験上、1記事で数百万PVも可能。同編集部は新聞記者OBが多いので、それに向けた対策が有効だが、ニュース提供社が約700に増え、かなり狭き門になっている。

 また、記者クラブでのリリース配布のほか、前回イベントで接触があった地元の新聞、テレビ局の記者に直接コンタクトし、こちらも報道が決まっていますパブリシティーはいかに継続性が大事か、ですよね。信頼に足るメディアでの報道実績は、取材する側に安心感を与えるため、「取材の連鎖」が生まれやすく、今後が楽しみ。診断士としての信用度が高まる間接効果も期待できます(前面に出過ぎるとメディアに敬遠されますが)。 


【四国新聞カラー面 ウェブ版にも転載】 現役パリコレモデル・KIKOさん 「夢を持つ大切さ」伝授 多度津・海岸寺 子どもたち向け講演

◆ コスパ抜群、中小・地方企業こそパブリシティーを!

 最後に自己紹介を少々(笑)。ヒットコンテンツを連発した日経電子版の編集デスク、PR会社、100万人超を集めたイベントのプロデューサーと、3つの立場でパブリシティーを経験ニュース価値を判断できる強みがあります。大学院で高評価をいただいた修士論文「中小企業・地方企業のあきらめないメディア戦略 7つの法則」は、テレビ東京の経済報道3番組(※2)でプロデューサーを歴任した2人、大手経済紙の企業報道や中小企業取材のエキスパート、有力ブロック紙や地方紙等の編集幹部、企業広報のスペシャリストへの独自インタビューなどからまとめたものです。

 

 ※2 テレビ東京の経済報道3番組は、「ガイアの夜明け」「カンブリア宮殿」「ワールドビジネスサテライト(WBS)」。「ガイアの夜明け」で1社紹介された場合の経済価値は1億円超ともいわれる。コロナ禍以降、中小企業の報道は減少傾向だが、取り上げられやすいアプローチ方法がある。


 「獺祭」の旭酒造、「バーミキュラ」の愛知ドビーをはじめ、経済メディアを中心に繰り返し報道され飛躍した中小企業・地方企業の事例も多数紹介。報道で得られる経営メリット(コスパの高さ)、記者の心をつかむリリースのつくり方、成功するメディアアプローチ法、報道される企業・されない企業の違いほか、すぐに役立つ情報なっています。大きなポイントは3つ。おかげさまでビジネス系の研究会や中小経営者向けなど、「売れプロ」での学びを生かした講演会も好評です。

 ――まだまだ実践を積み重ね、知見のアップデートを繰り返すことが今年の目標の一つ。長文を最後までお読みいただき、ありがとうございました!

 

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