伝わる資料作りにいかせる漫画のテクニック | 『売れプロ!』ブログ -「売れる」「稼げる」中小企業診断士に-

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3年ぶりに行動制限を伴わない忘年会シーズンとなり、街の活気を肌で感じられるようになってまいりました。こんにちは。売れプロ11期生、中村美音です。

 

先日、研究会で解説講義をする機会をいただき、当日使用する投影用資料を作成いたしました。テキストベースの資料が別途あったため、投影用の資料は講義を視覚的に補完し、印象づけることを主目的に。その際、元漫画編集者としての知識と経験がいきた点がいくつかありましたので、ご紹介したいと思います。

 

構図について

 

紙ベースの漫画では、見開き単位で構図を考えます。その際、大事になってくるのが、読者の「視線の流れ」です。

 

パワーポイントで作る資料の場合は、漫画と違って左から読むことになるので、読者の視線は、左上→右上→左下→右下と流れていくのが自然です。この流れがアルファベットのZに似ているので、Zの法則とも言います。

 

漫画の場合、そういった視線の流れを意識したうえで、見開きで一番重要な「情報」の置場を決めます。それは主人公の表情であることもあれば、風景であることも、セリフや小道具であることもあります。

 

大事なことは、見開きに情報を詰め込みすぎないことです。重要な情報が複数あるのであれば、前後の情報を整理して、必要十分なページを割くように工夫します。パワーポイントの資料でも同じことが言えます。

 

ほかには、余白を活用して情報を浮き上がらせることや、次のページへの「ヒキ」を作ることも、資料作りに応用できるポイントだと思います。(この場合の「ヒキ」とは、読者にページを繰らせるための仕掛けのこと。)

 

言語の視覚化

 

「人は見た目が9割」とか、人の情報入力は視覚からが8割を占めるとか、巷では言われておりますが、オリンピックで話題になったピクトグラムが示すように、視覚に訴えたほうが情報が伝わりやすいのは確かなようです。

 

近年では、街中の掲示でもマーケティングにおいても、インフォグラフィックスが活用されています。インフォグラフィックスとは、インフォメーション(information)とグラフィックス(graphics)の造語で、数値やメッセージを一目で理解できるように、イラストや図形で表したものです。

 

インフォグラフィックス(infographics)

情報やデータを直感的に把握できるよう、わかりやすく表現する技術。また、その図。文章で説明するのではなく、イラスト・グラフ・地図などを用いて視覚的に伝えることを指す。

デジタル大辞泉より

 

広義でとらえれば、漫画もインフォグラフィックスといえます。漫画づくりの現場では、(ジャンルにもよりますが)上の説明で言うところの「情報やデータを直感的に把握できるよう、わかりやすく表現する技術」を徹底的に追求します。

 

セリフ、特に説明的なセリフを削る→感情を絵で見せる、この繰り返しでインフォグラフィックスの精度を上げていくイメージです。

 

パワーポイントの資料でも考え方は同じです。伝えたいメッセージを直感的につかんでもらうにはどうしたらよいか、数値や文字情報をどうビジュアル化するか、工夫して表現することが大切になります。

 

フォントについて

 

最後にフォントについてですが、皆様、漫画というとコミックSansのような、コミカルな書体を思い浮かべたりしませんか? 実際に漫画でよく使われているのは、「アンチック(モリサワ)」という、漢字をゴシック体で、かなを明朝体で表したベーシックな書体です。

 

心理描写を区別するために丸ゴシック体を使ったりもしますが、明確な狙いがない限り、セリフには基本書体を使います。

 

理由は、フォントが混在すると読みにくいから。また、癖のあるフォントを使ってしまうと、それ自体のイメージで読まれてしまう危険性があります。コミカルな書体であれば、楽しい雰囲気が出る一方、悪目立ちして、軽薄で信頼に欠けるイメージを与えるかもしれません。

 

資料作りの場面であっても、よほどの理由がなければ、フォントは基本書体を使用するようにして、メリハリは大きさや太さでつけるようにすることをおすすめします。

 

以上、漫画もパワーポイントの資料も、ビジュアル化して受け手に印象づけることが大切、というお話でした。最後までお読みくださり、ありがとうございました!

 

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