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皆さん、こんにちは。売れプロ10期生の中小企業診断士・坂本俊孝(サカモト トシユキ)です。今回は「物事を正しく認識することの重要性」を考えてみたいと思います。
株式投資がそこそこ上手い人と話をしていると、時々聞くコメントがあります。
「お金に稼いでもらう」「お金に働いてもらう」
しかし「お金が働いてお金を稼ぐ」という考えは論理的に破綻しています。気持ちは分かりますが、現実問題として「お金が意志をもって自ら能動的に稼ぐ」ということはあり得ません。
しかし言いたいことは分かるので、これを正しい認識に置き換えるとすれば「他力で稼ぐ」ことであると私は考えています。言いたいことは似ていても、認識の出発点の違いが思考の形態に影響を及ぼすことを実感しているのが次のエピソードです。
「株式を購入する」行為は「会社の持分を一部所有する」ことに他なりません。ウォーレン・バフェットがこの考え方を広く啓蒙していますが、私も100% 賛成するところです。株式を購入することで、例え持分が0.001%であったとしても0.001%だけその会社のオーナーになります。もし皆さんがAmazonやテスラの株式を所有しているとすれば、ジェフ・ベゾスの後継者やイーロン・マスクといった稀代の大天才がその持分オーナーの為に昼夜問わず働き、その結果として我々はリターンを手に入れることが出来ます。
これが株式投資を通じて「他力で稼ぐ」ことの本質です。そして私の場合は「株式を購入する」というよりも「自分の資本を会社に託す」という感覚で投資を行っており、その感覚は私が中長期ファンダメンタル投資家であることと非常に親和性があります。一見どうでも良さそうに見えますが、中長期投資という「スタンス」と、資本を託すという「認識」との間には強い一貫性があり(つまり矛盾がない)、私が相場で常に勝ち続けているベースになっているのではないかと想像しています。
また、ずいぶん前にテレビである方が話していたことで、株式投資にもそのまま当てはまると思ったことがあります。その時の彼の話を要約すると「歴史上有名な武将が戦で負けたのには3つの共通項がある。それは『情報不足・慢心・思い込み』」とのこと。確かに、この3つの要素は物事を正しく認識することに対して百害あって一利なしです。この中で「情報不足」は本人の努力で短期的に相当程度改善することが出来ると思いますが、「慢心」と「思い込み」はかなり性格的な要素を含んでいるため、相当に強い自覚がなければ改善は難しいと思われます。また、私の狭い経験の範囲ですが、投資で失敗している人には特に「思い込み」の強い人が多い印象があります。
最後は私のオリジナルですが、「株式投資に最も重要な資質は?」と聞かれると「素直さ」だと答えています。余談ながらこの素直さというのは人間の「徳」の中でも最も重要性高いものだと思っています。私がこれまで見てきた人生の成功者はおしなべて素直な人が多かった様に思いますし、投資の世界においても例外ではないと確信しています。素直である人が皆須らく成功しているとは言えませんが、物事を正しく認識する力のある人はほぼ例外なく素直であり、投資においても成功の必要条件であるというのが私の現時点での見解です。
かく言う私もまだまだ修行が足りておらず、日頃から自分を戒めることで常に素直であろうと日々努力をしています。