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こんにちは。売れプロ9期生の太田治雄です。
かつて中小企業診断士の旧制度の1次試験には、今はない新規事業開発と助言理論という科目がありました。助言理論という科目は、コンサルティングの概要、問題解決、プレゼンテーション、変革の推進、カウンセリングの知識と技法、コーチングの知識と技法という内容でした。
廃止された代わりに上記の内容は、協会制作の実務補習のテキストに盛り込まれているように思いますが、実際どんなものか確かめたいと思い、当時の参考書を購入してみました。なかなか興味深く、売れプロ講師の青木先生もおっしゃっていた通り、今でも役に立つ内容でしたので、その中からコーチングのコンサルティングへの活用について一部を要約してご紹介したいと思います。
コーチングにおいて重要なのはクライアントへの傾聴です。傾聴は信頼関係の構築に役立ちます。
<傾聴の技法>
1.相手の話を繰り返す。(励まし、言い換え)
2.相手のしぐさ・ボディランゲージに気を配る(かかわり行動)
3.相手の話をまとめて返す(要約)
4.タイミングのよい相槌(励まし、感情の反映)
5.場合によっては沈黙する(励まし)
6.質問するときは開いた質問をする。(はい/いいえで答えられない質問)
繰り返しや相槌は相手に受容を示し、安心感を与えます。要約は気づきを促したり、相手の話を聞いていることを示す。かかわり行動とは視線や姿勢、声のトーンなどです。非言語相手が言葉に詰まったら急かさず沈黙することも大事です。
<コーチングとコンサルティング>
コーチングとコンサルティングの違いは、コーチングがクライアントが自分で答えを出すのを手助けするのに対し、コンサルティングは具体的な解決策を提示することです。行動すべきことは分かっているが、行動に移せない状態(可動状態)のクライアントを、コンサルタントが強引に行動させるのは難しいので、コーチングによって自分で考え行動する気になってもらった後(行動状態)に、コンサルティングによる具体的な改善策の提案をするのが有効です。
参考文献:TAC出版 中小企業診断士スピードテキスト2005年版