今雨はやんでるけど、少し明るいからなのか
ムシムシベッタベタですよ(;^_^A
明日も、雨とかの予報なので、同じなの?
そして台風がまた出来てるし(-ω-;)ウーン
落ちていたカラスの一枚の羽根
朝、家を出たとき、道の真ん中にカラスの羽根が一枚落ちていた。
真っ黒で、妙に綺麗な羽根だった。
「カラスの羽根って、魔除けとか幸運のお守りになるらしいな」
そんなことを思いながら、何気なく拾ってポケットに入れた。
その日から、不思議なことが続いた。
コンビニのくじで一番欲しかった商品が当たり、落とした財布が交番に届けられていた。
仕事では珍しく褒められ、帰り道には信号がすべて青だった。
偶然だと思っていた。
けれど、三日目の朝。
玄関を開けると、ドアの前にカラスの羽根が三枚落ちていた。
拾わずにそのまま出かけた。
すると、その日の夜。
マンションの廊下から、
「カツン……カツン……」
と、何かをつつくような音が聞こえてきた。
覗いてみても誰もいない。
翌朝、羽根はなくなっていた。
それから毎朝、玄関の前に羽根が落ちるようになった。
一枚、二枚、三枚。
日に日に増えていく。
気味が悪くなり、最初に拾った羽根も捨てようと思った。
ところが、ポケットに入れていたはずの羽根がない。
代わりに、財布の中に入っていた。
そしてその日の夜。
玄関の向こうから、女性の声がした。
「……返して」
心臓が止まりそうになった。
誰かの悪戯だと思い、警察を呼ぼうとスマホを手にした。
その瞬間、また声がした。
「返して……」
今度は、すぐ耳元だった。
振り返っても誰もいない。
ただ、玄関の床に黒い羽根が一枚落ちていた。
その羽根を見た瞬間、なぜか気づいてしまった。
羽根には、細い糸のようなものが絡んでいる。
よく見ると、それは髪の毛だった。
しかも一本ではない。
何十本もの長い髪が、羽根の根元に巻きついていた。
怖くなって羽根から目をそらした。
そのとき、スマホが鳴った。
母からだった。
震える手で電話に出る。
『あんた、今どこにいるの?』
「家だけど……」
しばらく沈黙があった。
そして母が、小さな声で言った。
『今日、病院から連絡があったの』
『昨日の夜、おばあちゃんが亡くなったって』
そこで言葉が途切れた。
「……昨日?」
『うん。最後まで、何かを探してたみたい』
「何を?」
母は答えなかった。
代わりに、電話の向こうで何かをめくる音がした。
『これ……遺品の中に入ってたんだけど』
写真を送る、と言われた。
数秒後、スマホに一枚の写真が届いた。
古い家の前で撮られた、家族写真だった。
そこには幼い頃の自分と、若い母、そして亡くなった祖母が写っている。
その写真を見て、息が止まった。
祖母の肩に、一羽のカラスが止まっている。
そして祖母の手には――
**自分が今持っているのと、まったく同じ羽根が握られていた。**
その瞬間。
玄関の向こうから、また声がした。
「……やっと、見つけた」
ドアの隙間から、黒い羽根が一枚、ゆっくりと滑り込んできた。
その羽根には、髪の毛ではなく――
**祖母の指輪が絡みついていた。**
怖くなって後ずさった。
するとスマホの画面に、母からもう一通メッセージが届いた。
『そういえば、おばあちゃんが最後に言ってたよ』
『「あの子に羽根を渡さなきゃ」って』
その瞬間、玄関の外でカラスが一斉に鳴いた。
そして気づいた。
幸運が始まったのは、羽根を拾った日じゃない。
**祖母が死んだ翌日からだった。**



