【オペラ】魔笛【というかジングシュピール】 | Savage Salvage (AKA UЯASHIMAru)

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砂漠 音楽 秘密(笑)の趣味 
Desert Life, Classical Music, Traditional Play, Motor Cycling and a bit of Model Railroading.

オペラ、オペレッタ、コミック・オペラ・・・果てはミュージカルに至るまで、そのジャンルの指し示す領域はその言葉によって想起させられる程には明確ではない。と、いうようなことをこの「魔笛」を見れば思わずにはおれんわけやね。

もともと高尚で大仰なオペラのようなものはバラッドやジングシュピールから進化して枝分かれしていったとも言え、むしろそれを善しとする視点からフォルクス・オパー的なものを見下すような現代歌劇のヒエラルキーこそが悲劇というか喜劇というか悲喜劇というか・・・。

ジングシュピールの代表的傑作とされるこのモーツァルトの歌劇を、したがって今回のように「親子劇場」と銘打って(それをおっさん一人で見に行くオレの度胸もたいしたものと思ったが、似たようなジジイがうじゃうじゃと居たのには、自の鏡像のようで一寸ゾッとしたwww)日本語で上演するというのは、最近の楽譜主義、原典主義的な傾向からして大変重要なことであり、さらに21世紀の今にその反省を促すのがやはりモーツァルトであることに改めて畏敬と畏怖の念を抱かざるを得ない。ただし訳詞はもう少しブラッシュ・アップすべき余地があると思う。

子供向け上演ということで、この劇が本来持つべき排他的、差別的で毒々しいナラティブが薄められるのは仕方がないが、案外子供の感受性はバカに出来ないので、きっとオトナになってから客席のみんなと合唱した「ふしぎなすずの音」の美しいメロディと、出自によって既定された社会的役割とのギャップを人生のあらゆる局面で思い起こして、つい口ずさみながらザラストロと阿弥陀如来の関係について思いを馳せたりするに違いない(笑)

薄っぺらい四季劇場のお芝居なんかよりずっと面白いものがあるということを啓蒙する意味でも、これをもってもっと何度も、できれば地方巡業もやればいいのに。

10/8(土)
歌劇「魔笛」~まほうの笛 全2幕(日本語上演・字幕つき)
@びわ湖ホール中ホール

作:W.A.モーツァルト/J.E.シカネーダ
訳詞:中山悌一
台本/演出:中村敬一
演奏:園田隆一郎/京都フィルハーモニー室内合奏団

【出演】
松森治(ザラストロ)/湯浅桃子(夜の女王)/二塚直紀(タミーノ)/松下美奈子(パミーナ)/迎肇聡(パパゲーノ)/栗原未和(パパゲーナ)/竹内直紀(モノスタトス)他
(注:9日は一部キャスト変更あり)