友人の食欲… | asuaritoのブログ

asuaritoのブログ

あすありと思ふ心の・・・




夕方、ラジオを聞いていた。

友人からメールが届いた。
「孫の子守りにきました。夕方から、どこか出掛けない?」

5時過ぎたら出掛けれる。と返信した。

すると…
「二里木まで来れる?」

ラジオを聞きながら考えてみる。
友人の娘宅には駐車場がない。
普通乗用車は離合できない道幅。

「二里木」は、お城から二里の所。
江戸時代、参勤交代の標として
一里木、二里木、三里木とされた。
大津街道の手前になる。


ラジオ番組が終わってから考えることにして
「二里木までいきますよチョキ
と返信した。


友人に電話をかけてみた。
かたつむり「二里木から、どこへ行くの?」
ニコニコ「どこか行きたい所ない?」

かたつむり「大自然の空気が綺麗なとこ!」
ニコニコ「山鹿?」
かたつむり「え…」

行き先は大津街道を通り
「阿蘇」に行くことにした。


土曜日の夕方。
しかも気温が上がらず寒かったこの一週間。
友人と合流してから「宿探し」。
百貨店のトラベルサロンに探して欲しいとお願いした。

しばらくして
「お部屋の空きがございません」



ビジネスホテルを探すしかない。


阿蘇の麓の町並みも、ずいぶん変わっていた。
そのなかにビジネスホテルらしき建物を見つけた。
ホテルのかたの「おすすめ」で
焼き肉店へ向かう。


キリッとなさったマスターが
礼儀正しく迎えてくださった。
友人は「肉派」
私は「野菜派」
キャベツと玉ねぎを食べている私に
マスターが
「カボチャはいかがですか」
と、おっしゃる。
瓜類、イモ類は苦手だと伝えた。
「お魚は好きなんですけどね…」
笑っていたら
鯛の切身を出してくださった。


友人のご主人が出張で留守。
そこへ娘から「子守り」を頼まれた。
泊まる準備をしてきたけど、夕方には娘婿が帰宅する。
で、どこかへ行きたいと思った。
友人がポツポツ話し始めた。
羽を伸ばしたい気持ち。
よく理解できる。
食事が終わって、カラオケに行こうと言う。
こちらは病み上がり。
声は出ないと言った。
車はカラオケ店に向かっている。
「天地真理」さんの曲が続く。
笑いながら聞いていると
「桃色吐息」を裏声で歌って欲しいと…。
歌った。
声が出たことで、友人は、明菜ちゃんの曲を歌って!
と言う。

最後はデュエットしよう。
で、「麦畑」。
友人が男性のほうを歌う。
男性のほうは歌いにくいと、交替して
もう一度「麦畑」。
2時間カラオケ店にいた。

ホテルに戻り
大浴場に行きたいと友人。
大浴場は、つかまる所がないから行きたくないと私。
一人で食事処に入れない友人は
大浴場も一人では行けないらしい。
部屋の小さなお風呂に交替で入った。


「明日」の行き先を話しながら
友人は寝息をたてていた。

人は眠れなくても、目を閉じていると脳は休まるらしい。
できるだけ目を閉じていた。


午前5時。友人が
「眠れなかったぁ~」
と言って起き上がった。
( ´艸`)

ホテルの新鮮な野菜たっぷりの食事をとり
おなかいっぱいになった。


10年ほど前の阿蘇の風景がなくなっていた。
変わらずあるのは雄大な阿蘇山。
昨年の豪雨災害で、山崩れした箇所に緑はなかった。

阿蘇山頂に向かう途中、広大な敷地に「おみやげ屋さん」がある。
その敷地の裏の駐車場に入ってみると
「阿蘇の赤牛」と呼ばれる
大きな牛がたくさん見えた。
ゆったりと座りこんでる牛。
ムシャムシャ草を食べている牛。
asusritoのブログ-__.jpg

阿蘇五岳方面
(低い雲で全く見えません)
asusritoのブログ-__.jpg


友人が店舗に入ろうという。
「おみやげ」ではなく、食事処を探している。
…。
お肉は昨夜、たんと食べたではないか。
めったに食べない朝食も、たった今、しかもおなかいっぱい食べたばかり。
私はウーロン茶だけ注文した。


友人の気持ちは、もう阿蘇にはないような気がした。
熊本市内で映画をみたいと言う。
映画はいつでも見れる。
私は反対方向を示して「美術館」に行こうと言う。


農業をなさっていらしたかたが
トラクター事故で両腕を切断なさった。
義肢で見事な文字と絵を書かれる。
3階建ての立派な美術館だった。

(美術館の前にある「木」のお馬さん)
asusritoのブログ-__.jpg

「事故」で長期入院なさった館主は
入院中からの「言葉」と挿し絵を書かれている。
「言葉」を順序にそって目で追う。
だんだんと前向きな「言葉」へかわっていく。
20年ほどの年月を経て。


面白い「絵」があった。
片岡鶴太郎さんとの出会いの影響だろうか。
ニャリとしてしまった。
asusritoのブログ-__.jpg

asusritoのブログ-__.jpg

(絵、文、大野勝彦氏著)


美術館の1階に降りたとき
ものすごい雨が草原の緑を潤していた。
あとは住まいに帰るだけ。
しかし…
友人は映画を見たいらしい。
携帯端末で上映時間を調べてみた。
26作品、すべての上映時間が過ぎていた。
次は午後6時過ぎてからだ。

日曜日。
午後5時までには帰りたい私。
車を運転しているのは友人。
車は、映画館の方へと向かっている。
(*´;ェ;`*)
携帯端末のデーターが間違っているかもしれない…
パソコンを使わない友人は
HPの律儀な更新を信用しない。
映画館で「確認」しないと…


映画館に着いた。
ポツリポツリと降る雨に濡れながら映画館に入った。

友人は
全ての映画が、すでに始まっていること。
次の上映時間では帰りが遅くなることを確認すると

「ご飯、食べよう…
パスタでもいいけど…」

(*´;ェ;`*)
私はもう、ウーロン茶も入らない。
ギブアップである。
インド料理店に入った友人。
4種類のカレーを食べてご機嫌だった。


爽やかな風も
雄大な景色も
おなかが苦しいと
「気持ちよかったぁ~」
感覚が鈍い。

友人と行き当たりばったりの1泊旅行。
おなかいっぱいは、本日、火曜日まで続いている。