重慶から成都までの列車は完売の続き。近寄ってきたダフ屋の提示金額は一人200元のなぜか外国人は250元。
背に腹は代えられず仕方なく購入することにしました。その際、身分証とパスポートを預かるとのこと。不安になりますが、カックンがいるからたぶん大丈夫でしょう。
15分ほどで戻ってきました。お手数料と引き換えに渡されたきっぷは、合川という隣駅までのきっぷ。これはどういうことかというと…
列車に乗るにはとにかくホームに辿り着けばいいわけですが、日本のような入場券がないため乗車券が必須で、それには距離関係なく初乗りでも良し。という意味です。(初乗りきっぷ19.5元を250元で売るわけですから約13倍の価格)
中国国鉄は特急も普通列車も全席指定。何といっても近距離でも指定というシステムはダフ行為の温床と遠距離利用の妨げにつながります。
不公平がないよう各駅・区間ごとに発売枚数を設けたり、埋まれば立席を発売するも、それにも枚数に制限があり定員になり次第終了。
往路重慶手前の駅で混雑を見たように、一部区間だけ混み合う長距離列車にこれで国鉄はやっていけるのか不思議に思うも、14億人を擁する国ではOKなようで、仮に自由席を設けたら殺人級大混雑の春節等で圧死の恐れもあり、均衡を保つためか致し方ない面もあります。
ひとまず初乗りきっぷで無事ホームに入場。成都行きは重慶北駅の次、合川で7割ほど下車。優等列車の近距離利用後の空席と虚しさを運ぶ車中にて、カックンと話していたらあっという間に成都に到着。
成都東駅にて
中国は着駅で混雑状況によってはきっぷの回収を行わないこともあり、場合によってはそのまま出られてしまうことも。こんな緩くて大丈夫でしょうか?そして、ここで初めましてとカックンの奥さんにご挨拶。そう…
来る前の航空券購入後に知った入籍の報告。しかも奥さんは中国国鉄の車掌さん。何というご縁でしょうか…。もし購入前に知っていたら四川行きは遠慮したんですが、もし購入前に報告したら来てくれなかったと、お互いに気を遣い合い
成都東駅に着いたのが深夜11時半。Uber(デリバリーでなく配車)でカックン家へ移動し3連続となる冷淡杯で3人、ダフ屋の話題に。
あの時疑問だったのが実名制。国鉄職員の奥さんによればダフ屋名義で一度購入されたきっぷは名義替え不可で、これができたということはおそらくダフ屋と国鉄職員がつるんでいるかもしれないとのこと。お金の為なら何でもありの中国無法地帯
3日目。郭くん家はGW期間親戚回りが習慣のため、毎度のことながらあいさつ回りに付き合わされます。カックンのご両親と奥さんのご両親の会食にお邪魔。オープンカフェ風料理店(农家乐)で鴨料理を堪能したのち、火鍋と喰いだくれの丸一日をこれで消費。
中国のGWは短く、カックンは仕事のため4日目は一人で成都をうろつくことにしました。観光スポットの"宽窄巷子"。2006年に訪れた時は廃墟でしたが、13年も経てば綺麗に整備されています。
ここのテナントに入る、直訳すれば"おかあさんのウサギの頭"
ほのぼのとした店名にズラリと並んだたくさんの頭蓋骨たち
味は麻辣味と五香味の二種類。顎を外して舌と頬の肉、上あごのビラビラと脳みそ、目ん玉の周囲と目ん玉が可食箇所で、あとは頭蓋骨をしゃぶります。容積の割に食べられる部分は少ないです。
カパっと割った下あご。お店によっては獣臭がするものもあるので注意 回転率が悪かったり長時間空気に晒されているようなところは×。油っぽくて湿潤なところを選ぶようにしています。
待ち合わせまでまだまだ時間があるので、一環路(環一)をぐるぐる回る成都快速公交(成都BRT)に乗ってみることにしました。
高架道路にはBRT専用レーンが設けられスイスイ快適。系統によっては都営大江戸線の都庁前駅のように環状でないものもありで、途中金沙公交站(金沙BT)にて乗り換えが必要。火车北站西站(成都北駅西側)から人南立交东站まで、ちょうど真北から真南へ反時計回りに半周したことになります。
夜10時に仕事が終わったカックンと春熙路にある小龙坎火锅へ。あの時の兎頭しか食べてないもんだから、もう空きすぎて…。毎日食べても飽きないこれが最後の火鍋を心ゆくまで堪能。うますぎ
成都の発展はめざましく、繁華街春熙路東側に最近できたスポットを案内してくれました。生暖かい小雨に人気のない深夜0時の寂しいショッピングモールは何だかしみじみとした趣が感じられます。
行きは深夜便に帰りは午後便で賞味4日の四川訪問でしたが4万円台なら大満足。最終日6日目は一人で空港に向かいます。いつも锦江宾馆からの空港直行バスを利用していますが、双流空港まで地下鉄が開通して便利になりました。
中国のGWは終わっていますが、その前後とあって込み合う空港のカウンター。関空到着は東京へその日のうちに帰れるかの微妙な時刻で、間に合わなければ大阪泊を予定していましたが、30分ほど余裕ができ、券売機にてダメ元で
GW最終日の上りのぞみ64号指定席が偶然取れてしかも窓側 ついてるなぁ… 2019年時点でこの最終のぞみ64号は、最速のぞみの一つでした。その俊足っぷりも楽しみながら無事初令和の中国旅行を終えました。
(2019年5月4日~6日)