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ウツと株とプログラミング

うつ病で引退して、株トレーダーに。銘柄選定プログラムから始めて、現在は自動売買(アルゴリズム取引)システムを開発中(*'▽')/

先週の土曜日の散歩中に我が家のココアが他の犬に咬みつき、その勢いで誤って人を咬んでしまう事故がありまして、その対応に追われています。


怪我の内容は軽症だし、お相手も思いやりのありそうな方なんですが、なにぶん事故の経験が豊富な人というのは少ないので、こちらの対応の誠意を示す為に全力を注いでいます。


事故対応の中では当事者間に信頼関係が作られることが最も大切です。僕は今までに業務として事故対応の経験が長くあり、「解決困難事案」の「最後の切り札」的な役割もしてきました。


でも今回は僕自身が「加害者」という当事者です。「弁護士」「警察」「保険会社」「医師」などの専門家達から見れば「過剰対応じゃないの(。´・∀・)ノ」と言われるレベルの誠意を尽くしているのですが、事故に不慣れな一般ピーポーからすれば(相場感がないので)「不当に損してるんじゃないか?」「泣寝入りはしないぞ!」「舐められてたまるか!」という疑念や被害者意識が払拭し切れないのです。


でね、僕の誠意を僕が説明するのはとっても難しい。


もうね、「出るとこへ出るぞ!」と言われた方がめちゃくちゃ楽ちんです。


「是非そうして下さい(*'▽')/」


という訳にも行かず、何とか良好な人間関係をもって円満に解決したいです。


不慣れな事や知らない事って、心配で心配で心配で……しょうがないですよね。自分が被害者だったら尚更です。そんな心労をおかけしている事が申し訳ないです。


信頼関係が構築できない内は(相場も含めて)僕からアドバイスできないです。


今日は整形外科の診察に帯同しました。僕がクリニックに到着した時には既にお相手が受診中でした。お会計は僕が支払った(お相手の財布から1円たりとも支出や立替をさせないというのも僕の誠意です)のですが、診察代・治療費がやけに高額です。


「あれっ?」


という顔をして見せたら、受付担当者が「自由診療になっています」という。


「はい、診断書料が自由診療なのは理解しています」

「いえ、処置も自由診療です」

「は……ぁ?」


僕は被害者さんの顔を見つめる。

「どういうつもり?」


とりあえず支払いを済ませ、その領収書を僕が預かった。クリニックを出てから被害者さんに質問。

「保険証は使わなかったのですか?」

優しく尋ねたけど、内心は怒りを噛み殺していました。


僕の目は三角になってたかもしれない。被害者さんが言い訳をする。

「いや、持って来てるんですよ。でも保険証を出そうとすると、事故の場合は保険証を使わない事が多いと言われたので、引っ込めました」


あ~、こともあろうに受けたクリニックが地方の整形外科。今回の被害者さんは被害を大袈裟に表現するきらいがあって、おそらく整形外科では交通事故や労災事故のノリで対応したに違いない(交通事故では自動車保険が、労災事故では労災保険が対応することになっていて、健康保険は使えません)。


もうね、誰にも悪気は無いのですよ。無知や不慣れが事態をどんどんと悪化させていく。典型的な「バタフライ効果」だ。まぁ、一番厄介なのは「知人」「親戚」などの素人外野による入れ知恵なんだけどね。

  • 今回の怪我については健康保険が使えること
  • 僕が全て自腹で支払う(保険金請求はしない)こと
  • 保険証を使っても今後の保険料負担などにはなんの影響もないこと(自動車保険などのいわゆる「等級が変わる」ということは一切ない)

などを丁寧に説明し、次回から保険証を提示して頂くことにした。なお、今回の分については3日後の経過観察受診時に僕が保険診療に変更して貰う予定であることも伝えた。


ちなみに、自由診療だろうが、保険診療だろうが、クリニックにとって何の損得もありません(最先端医療とか脱税するとかなら話は別だけど)。また、保険診療への振り替え精算も暦月をまたがなければほとんど迷惑がかかりません(保険診療点数は暦月ごとに報告精算されます)。


処方箋を持って近くの薬局へ。薬剤師さんが「あれ? 労災か何かですか?」という。ほらね、自由診療って特殊ケースなんですよ。被害者さんがズボンのポケットをまさぐってる。


ここで恥をかかせる訳にいかないので、僕が

「今日は急ぎで保険証を忘れたんです。近日中に精算に参ります」と言うと、「あ、なるほど。今回発行する領収書をお持ち頂ければ直ぐに精算できますからね」ということで事なきを得た(立替金はでかくなったけど)。


薬局を出てから被害者さんが言った。


「実はね、診察時に医者が『これって保健所に言わなきゃいけないのかな?』と言ったので、Quinnさんの為を思って『やめてください』と言っておきました」


あ、……お気遣いありがとうございます。


なるほどお~。このクリニックは「犬に咬まれました」という事案が初経験なんだな。これで自由診療支払いになったことも頷ける。でもね、正解は「保健所に通報する義務」があるのですよ。もちろん僕は先に咬傷届を保健所に提出してあるので、クリニックから通報が行った時に保健所は「通報ありがとうございます」と答えて電話を切った後に、「把握ずみ案件」として心安らかに事務処理をするはずだ。


誰にも悪意が無いんですよ。「良かれ」と思って一人ひとりがつく小さな嘘や内緒などが絡みからんで、やがて大きな疑念やトラブルに発展するケースが「非常に」多いのです。



加害者の僕からは言えないんだけど、

例えば貴方が自転車で転んでジーンズにマッチ棒の頭くらいの穴が空き、擦り傷を負ったとします(自損事故)。


これの現状回復にあなた自身はいくら負担しますか?


もし貴方が被害者だったら、加害者にいくら負担させますか?


この乖離が2倍以上だったら、明らかに異常です。「俺が払う場合の金額」と「他人が払う『べき』場合の金額」の乖離は、その人間が抱えている業(ごう)に他ならない。ところが実際の事故では100倍以上という事例もあります。そして1万倍以上の賠償を期待する人も『非常に』多くいます。


僕ね、50倍くらいまでなら気付かないふりして支払う積もりです。


そんなこんなで急な外出が重なり、今日はErabu君の起動を忘れていました。今2台のPCで手分けして手作業しています、という話でした。