横浜港探訪 | 世の中ウオッチング

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世の中のチョット気になる出来事を観察してシニアから一言。面白い、楽しい事ばかりでなく、「問題だね、おかしくない?」も拾い上げて行きます。
 ノンシャランに、お気楽に が基本です。

 

 横浜市民となって40数年、開発前は“横浜のチベット”と俗称され、近年は“横浜丘の手”とくすぐったくなる呼び方をされている地域に住んでいる。

 実質は横浜都民に近い。とはいえ、近所の友人たちは敬老パスを利用して市営地下鉄で横浜方面へ出かける頻度が増えている。年金生活者にとって交通費は馬鹿にならない。

 横浜に縁が無いと言いつつも、港が見える公園、中華街から山下公園通り、海岸通り、ランドマークタワーやクイーンズスクエア横浜、あるいは横浜スタジアム界隈の観光コースは時折出かけるから様子がわかっている。

 ところが海寄りの地域は出かける機会も殆ど無い。

 先日、横浜市役所に勤務していた都市プランナーの知人から「みなとみらい21」の開発プランを聞く機会があり、にわかに興味が湧いてきたので、家族でドライブ。

 一気に横浜港シンボルタワー駐車場まで乗り付けました。広い芝生に置かれたベンチには上半身裸で寝そべって日光浴の男性が一人。赤銅色の裸を横目に見ながら、真っ白なシンボルタワーへの長い階段を上る。さらにタワーの中のらせん階段を142段上ると漸く展望台に到着。他に人気も無く展望回廊を独り占め。椅子に座り込んで遙かに房総半島と三浦半島を臨み、港に出入りする船舶を飽かずに眺めていた。長細いのはオイルタンカーか、ずんぐり見えるのは自動車専用船あるいはコンテナ船なのか。

 引き返して横浜港大桟橋国際客船ターミナルへ。いつもなら「用はない」とばかりに入り口前でUターンをするのだけれど。

 この日は横付けした大型船もなく、デート中の若者数組を除いて広い待合室に人影も少ない。お洒落なお土産店やクルーズ船の案内コーナー冷やかし、屋上広場にでる。途中の廊下はキャビンの中を歩く趣。屋上は青い空のした、天然芝と船の甲板をイメージしたウッドデッキが広がる。「くじらのせなか」と呼ばれるデッキに寝そべって潮風に身を任せつつ、対岸のクレーン群や横浜ベイブリッジ、赤れんが倉庫やみなとみらいのビル街を眺める。眼下に様々なデザインの湾内クルーズ船が行き交う。うたた寝を誘うような光景だ。

 やおら食事にと、大桟橋の先端にあるイタリアン料理の「サブゼロ」に足を向けた。「ご予約ですか」と聞かれる。後から来た予約のカップルがどんどん案内されていく。そうか、ここはお洒落なデートコースなのだと思い知る。

 窓辺に沿ってテーブルが並ぶ。一段高い場所にも更に。

食事はアラカルトなしのコース料理のみ。昼間は2コース、夜は3コース。著名なシェフのレストランらしく料理は見た目も品良く、美味。ワインのボトルと行ききたいところだが、我慢して自分は一番搾りのビール、家族はマンダリンジュース。

 ゆったりとした気分で陽光に映える海、行き交う船を眺めながらの食事は至福の時間です。

 

 やっぱり、海はいい! 波の音を聞き、地平線を眺め、潮風に身を任せるだけで気分が開放されて豊かな気持ちになれる。港横浜ならではの体験でした。