「お葬式の会社をキャンセルしました」 | 旦那さんに気持ちを理解してもらえる伝え方コンサルタント。お菓子教室 寺島 正美のブログ

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初めまして!
旦那さんが、「もっと理解してくれたらいいのになぁ」というあなたのための、気持ちの伝え方コンサルタント:寺島正美です。
そんなあなたに、西八王子で、奥様とお菓子教室通じて、円満な夫婦関係のコツをお伝えしていきます!(仮)



こんばんは、


老人ホーム紹介センターネットコムの相談員:寺島です。



さて、



どことは言いませんが、


今日、老人ホームの見学に行きました。


そこで聞いたお話が


とても印象的でした。



末期がんのお姉様、


病院で


「余命一か月です。もう治療出来ることはないので退院して下さい」


ということで、


そのホームにご入居になりました。



そこで、ホーム長さんは


「奇跡を起こしましょう!」


と言われたそうです。



ホーム側は本気でも、


ご家族は、


「それくらい考えてもらって、ありがたい」


というような意識だったようです。



しかし、


最初は流動食だったお食事も、


徐々に普通の形態になりました。



一か月も経つと


「普通食」を召し上がるようになります。



何が起きているのか、妹様には分かりません。



だって、つい先月、「余命一か月」と言われたばかり。



三か月後には、


お茶碗に「大盛り」でご飯を召し上がるようになりました。


そんなある日、


いつものように面会に来られた妹様が、


ホーム長に一言。



「葬儀屋さん、キャンセルしました」


妹の目から見て、


入居前より、少し顔がふっくらしてきた。


姉はしばらく元気で過ごすだろう。



退院の時、いつ亡くなってもいいように


葬儀屋さんを予約したのだが、


これは、使うことはないだろう。




余命を宣告されて、


その後、


期間よりも長生きされるケースは当然あります。


お医者様の診断が間違っていたということではないと思います。




しかし、


寝たきりでご入居になったのに、


半年後には


お一人で歩けるようになりました。


ある日、


いつものように面会に来られた妹様が


「この人、本当に奇跡を起こしているわね」



科学的な根拠があるかどうかは別として、


誰でもない本人が


毎日楽しく過ごし、美味しくご飯を食べる。


寝たきりの方の多くは、


一番介護度が重い「要介護5」という認定を受けます。


このお姉さまもそうでした。


その方が、一人で歩ける状態になった。


ご家族からすれば、


それが奇跡でなければ、何が「奇跡」に該当するか分からないですよね。



結果的に


ホームにご入居され、一年半後にお亡くなりになったそうです。



妹様は、


お姉さまがお世話になったこと、


そして、


「奇跡」を起こしてくれたことに


とても感謝されていたそうです。


そして、


改めて、


ホーム長様と


「葬儀屋さん、一年半も待ってくれたかしら」と


お話になったとか。




もし、人が「生きたい」という思いで、ほんの少しでも命を延ばすことが可能ならば、


そこに必要なのは、


立派な建物でも、



利便性のいい道具でもなく、


「明日も、この人達と過ごしたい」と思える


気持ちこそが


一番大切なのではないでしょうか。



そんなお話を聞けて、


私も、とても幸せな気持ちになりました。



今日も、最後までお付き合いいただきありがとうございます。



もちろん、個人差はありますので、


このホームにご入居になる方が全て同じとは


当然限りません。



ただし、


スタッフが、そんな思いでいることに気が付かれたご家族は、


いつまでもホームのことを忘れることはないのです。