会計事務所の一日 -20ページ目

昨日の続きになりますが、スッキリ解決したお客様についてです。


検討事項は、「清算所得課税の廃止」についてでした。


まず、私のほうから「従前の清算所得課税制度と改正後の課税制度」についてご説明しました。


お客様には、すんなりご理解をいただきました。


次は、「債務免除をどうするのか」という問題です。


9月末日までに解散した場合には、従前のとおり清算所得課税が行われます。


この場合、残余財産が確定し清算結了となりますから、債務免除はその後に行うことになります。


このお客様については、9月末現在で残余財産がないと見込まれますので、9月末日で解散すれば、清算所得に対する課税は生じません


しかし、10月1日以後に解散した場合には「債務免除の結果、債務免除益が発生し、課税が行われる可能性」があります


このケースでは、当期で債務免除益を計上すれば、「債務免除益が繰越欠損金と相殺され、課税は生じない」という結論を得ました。


したがって、9月末日で解散せず、当期に債務免除を行うことで決着しました。


「法人税の課税が生じないのであれば、法人を解散せず存続させたい」というのがお客様のご希望でしたので、無事ご希望に添えたようです。




今日は、事務所にお客様が二人お見えになりました。


最初のお客様には、グループ法人税制と組織再編税制のご説明です。


そして、次のお客様には、清算所得課税のご説明。


どちらも、今年度に税制改正があったものです。


最初のお客様については、宿題を残したものの、よく理解していただけたようです。


次のお客様については、スッキリ解決。


詳細については改めて書きたいと思っていますが、個人的には「仕事したなぁ~」という充実感を感じました。


私にとっては、ごく当たり前のご説明かもしれません。


ただ、お客様に理解していただくのは、少し難しいかもしれないと思っていましたが、上手にご説明できたようです。


おっと。

なぜか、23日以降のブログが下書き状態で放置されていました。

急いでアップしなければ・・・。




改正貸金業法の完全施行については、すでにお伝えしたとおりです。


しかし、ビックリです。

「こっちが最初にきてしまったのか」というのが正直な印象です。


消費者金融大手の「武富士」が会社更生法を申請する予定と報じられました。


今後、いろいろな問題が出てくるでしょう。


心配です。


「当面の生活費」「つなぎ資金を工面した零細事業者」は、いったいどうすれば良いのか。


いろいろ意見はあるかもしれませんが、「武富士」はれっきとした上場企業です。


「どこかがやっぱりおかしい」と思うのですが。





初めてペイオフが発動されました。


さて、それに関する税制はどうなのでしょうか。


この点もメディアではあまり取り扱っていないようなので、少し触れておきたいと思います。


個人(=所得税)について考えてみます。


すべての条文を調べたわけではありませんが、現行の税制では救済措置はなさそうです。


所得税法には「雑損控除」という制度があります。


この規定は、お金を盗まれた場合には適用可能です。


法律上は「災害、盗難、横領の場合」と限定されています。


お金を盗まれた場合には、まさしくこの法律が適用されることになります。


ただ、ペイオフについては、おそらく何の規定もないのではないかと思われます。


政府は、こういったことをあまり想定していなかったのだという疑念も残ります。


「税制上の手当てが必要かどうか」という議論が必要だと思います。


それにしても、ペイオフはどんなケースに発動されるのか。


私には、その基準がよくわかりません。











今日は、組織再編税制についてです。


中小零細企業は関係ないと思われがちですが、実はそうでもありません。


組織再編と一言で言っても、数多くのパターンがあります。


ここでは、合併について触れてみたいと思います。

ただ、詳細に書くとなれば膨大になってしますので「こんな感じか」ということでお許しいただきたいと思います。


合併については、税制の特典を受けることができるケースがあります。

しかし、逆にその特典を重視しすぎて他のコストが莫大にかかるケースもありますから、そこの見極めも重要です。

さらに、それ以外にもいろいろ問題はあるものです。


以前、普通の合併スキームを提案して、お客様から「先生それでも専門家?」と笑って言われたことがありました。私も、思わず大爆笑でした。


ただ、普通のスキームからお話を始めないと、今後、私たちがどんな検討をしなければならないのかが伝わらなかったということもあったのです。ただの笑い話ですが。


頭を悩ますのは、被合併法人(=合併後なくなる法人)が繰越欠損金を有している場合です。


通常は、「税制適格とか非適格」というところからスタートします。


税制適格とされる合併には税務上の特典が多いわけですから、ここを検討します。


ところが、税制適格であっても被合併法人の繰越欠損金が引き継げない場合があるので要注意なのです。


では、どうするか。

やはり、繰越欠損金は引き継ぎたいものです。


税制適格かどうかについては、法人税法が読みづらい構成になっているので、フローチャートを使って作業を行うことが多いようです。


というわけで、繰越欠損金を引き継ぎたい場合は、別のフローチャートを作って対応することになります。

税制適格ならば、必ずオーケーということにはならないわけですから。


様々な要件をクリアーしなければなりませんが、方法はあります。


残念ながら、私の事務所のお客様で「事業継続」という要件を満たせず、再編を見送ったことはあります。


それはそれで、別の税務上の有利選択を行うということになります。



昨日は、清算所得課税の廃止について触れました。


もうひとつ、決断のタイムリミットがせまっているものがあります。


今年度の税制改正によるもので、「グループ法人税制」と一般的に呼んでいます。


これまた、10月1日以降のグループ内の取引について、税務上の取り扱いが変わります


税務上の有利選択を検討しなければなりません。


つまり、9月末までにグループ内での必要な取引は終わらせておかなければならないケースが生ずるということです。


タイムリミットです。


私たちの事務所のお客様についての検討と最終チェックはやっと終わりました。


ご説明は、来週以降です。


処理すべきことはさっさと済ませられるのですが、企業は日々活動しています。

どうしても最終チェックがギリギリになってしまうのはやむを得ないのです。


チョッと不安なのは、清算所得課税の廃止やグループ法人税制についてのお問い合わせが少なかった点です。


こちらから、アプローチしたのでそのせいかもしれませんが。


組織再編税制とも密接にかかわってくる部分も多いので、今後もあれこれ検討が必要です。


せっかく、税制が用意してくれた制度ですから、ぜひとも上手に活用したいものです



清算所得課税の廃止は、今年度の「税制改正」における重要な改正点のひとつです。


9月末までに解散した法人と、10月1日以降解散した法人では、法人税の課税関係がまったく異なります。


内容の詳細については、ここでは書ききれませんので省略します。


ただ、「どちらが税務上有利なのか」という検討を行わなければなりません。


十分検討のうえ、決断です。


タイムリミットまであとわずかです。


来週は、私たちの事務所のお客様にもご説明をする予定です。


解散そのものを考えていらっしゃるお客様が数多くあるわけではないので、丁寧にご説明したいと思っています。

前回、欠損金の繰越について、「繰越期間を延長」するか「思い切って繰越期間を無期限」にしてはどうだろうかと書きました。


「税制改正により、企業を活性化し、日本の経済成長につなげる」ということが、私の意見です。


少し補足したいと思います。


今年度の税制改正では、清算所得課税が改正されました。


詳細はともかく、「解散した場合の残余財産がないと見込まれるときの期限切れ欠損金の復活」が税法上整備されました。


私の個人的な意見と法律の趣旨はまったく異なりますが、「期限切れ欠損金=欠損金の繰越期間は無期限」ということになるはずです。


もう少し、当局に踏み込んで欲しい。


私の願望です。





法人税率の引き下げは、一つの方法です。


ただし、赤字企業は何の恩恵も受けることができません


そもそも、法人税そのものが発生しないのですから。


それよりも、欠損金の繰越期間を延長するか、いっそ無期限にしてまった方が有効ではないのかということです。


ちなみに、諸外国はどうなっているのか。


お隣の韓国は10年。米国は20年。英、独、仏の各国は無期限です。シンガポールも無期限です。


つまり、「日本の欠損金の繰越期間は他の先進国と比べて極端に短い」ということです。


これでは、「税収が落ち込むだけじゃないのか」というご指摘があろうかと思います。


そのとおりです。他に何も手を付けなかったとしたならば。

日本の税収が落ち込むという点も考えなくてはいけません。


極端かもしれませんが、欠損金の繰越期間を無期限にします。

ただし、この欠損金の利用制限を設けてはどうでしょうか。


例えば、欠損金を300抱えた企業があるとします。

今期は、利益が200でした。

現在の税制では、納税額はゼロです。


仮に、この欠損金が当期は50%しか使えなかったら、200-300×50%=50となります。

つまり、この50という利益は課税されます。

ただし、250の欠損金が残ります。


研究開発費を莫大に要するハイテク企業について考えてみましょう。


すでに利益を上げている企業は、税務上の特別措置があり、法人税が減税されています。


一方、新規参入しようとする企業は利益を生むようになるまでにかなりの年数を要するはずです。

当然、当初は赤字ですから現行の税制では、特別措置の適用を受けることはできません。


これでは、新規参入しようとしても「税金というコストが将来重くのしかかる」のですから、ためらいます。

なにしろ投資環境が悪すぎて、長期的な展望で、事業を行うことは難しいでしょう。


もし、欠損金の繰越期間が延長されたらどうでしょうか。

おそらく、事態は大きく変わると思います。


「是非、日本でやってみたい」という企業が増えるのではないでしょうか。


こんな発想があってしかるべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか。


試算は簡単にできると思うのですが。




前回から続けます。


「欠損金の繰越」という制度は、実務で非常に良く使う制度です。


この制度は、適用できる期間が以前は5年だったものが7年に延長されました。


当時「政府税調の委員」を務めた方から聞いたお話ですが、当初は少し違っていたそうです。


銀行に限って、10年にするという案でした。


しかし、「さすがにそれはおかしい」ということで、すべての法人について7年ということで決着したというのが真相のようです。


以前、「ヤフーの法人税申告漏れ」について触れたことがあります。

これも、この制度が適用できるのか否かということでした。


私が、節税を考える場合はまずここからといっても良いかもしれません。


この欠損金が期限切れになってしまうこと(=うまく使えないこと)は非常にまずいのです。


欠損金が期限切れになってしまった結果として税金が生じるとすればこれは問題です。


その企業は、かつて赤字だったわけですから体力は落ちています

もちろん、その企業が継続して赤字であり将来も黒字転換する見込みがないのであれば当然、その会社は倒産しているはずです。

仮にそうであれば、それはそれで、別の道を考えます。


しかし、その企業が将来的に十分有望であれば、税金が大きなコストとしてのしかかってくるのです。