会計事務所の一日 -19ページ目

前回は、「借入の目的は何か?」ということでした。


少しおさらいをしておきます。


「借入の目的は何か?」

これが、スタートであり、最も重要な点でもあるということを強調しておきたいと思います。


この点が明確でないと、次のステップへ進むことはできません。


さて、次のステップです。


ここからは、金融機関との交渉に入る前段階ですから、順不同でよいかと思います。


<自分と相手を知る>


自分というのは、もちろん、自分が経営している、あるいは勤務している会社のことです。


相手とは、融資を申し込む金融機関のことです。


自社の経営状況ついては、程度の差はあれこそ、把握されているはずです。

ここでは、よそ=金融機関から見てどういう状況なのかをもう一度、確認するという作業です。


つまり、自社の経営分析を行ってみようということです。


月次や年次の決算だけではなく、時系列で再確認してみることも重要です。


決算時に会社の経理担当者や税理士などから説明があったかもしれませんが、もう一度確認してみましょう。


日本政策金融公庫のホームページでも、「財務診断サービス」 というサービスが提供されていますので利用するのもよいと思います。


注意しなければいけないのは、こういった経営分析を行っただけでは実態をうまく把握できない会社もあるということです。経営分析の結果が良かったとか悪かったとかとかが問題の本質ではないのです。


「当社は、赤字だけど融資は受けられますか。」という相談もよくいただきます。


このケースでは、単純な経営分析だけでは判断ができません。


赤字だから融資を受けられないということは決してありません。

肝心なのは、その内容なのです。


「融資の申込をしたいのですが。」と、ある会社から依頼がありました。


その会社は、単純に決算書だけを見れば2期連続赤字の会社でした。

しかし、内容を分析すると、財務的には何の問題もない会社です。


私が見てもそうですし、金融機関が見ても同様です。


結果、何の問題もなく融資は希望額どおり実行されました。


「金融機関から融資を受けたい。」というご相談をよくいただきます。


最近では、最も多いご相談かもしれません。


私は、金融機関との面談の前に、以下のようなことをお客様に確認することにしています。


<借入の目的は何か?>


運転資金なのか、それとも設備資金なのか。


運転資金であれば、その理由です。


例えば、次のような理由が考えられます。

① 当初の資金計画どおり、予定していた。

② 売上の減少により、資金繰りが悪化した。

③ 売上の増加により、仕入のための資金が必要になった。


なぜ、理由を確認しなければならないのでしょうか。


①のケースでは、有利な借入方法(借入金融機関、制度融資の利用など)を検討します。


②のケースでは、注意が必要です。


まず、売上減少の理由を分析する必要があります。

分析の結果、今後の対策により売上回復するのであれば、①のケースと同様です。

もし、今後、現事業の見通しがなければ廃業や事業の転換を視野に入れる必要があります。

融資を受けてはいけない場合もあります。返済の見込みがないときです。

延命どころか、かえって傷口を広げてしまうことにもなりかねません。

諸事情によりますが、こういったときは、廃業をお勧めすることもあります。


③のケースでは、売上を裏付ける書類等の確認が必要です。発注書や契約書、あるいはそれに準ずるものがあるかどうか。


設備資金の場合は、様々な理由が考えられます。


設備投資を行うわけですから、その投資がどれだけの収益を生むかです。

よくありがちなのは、設備投資の効果をよく検討せずに過信してしまうケースです。


また、この機械を購入したのだから、これだけ売上が上がるだろう。

売上が上がるのは良いのですが、機械を稼動するための費用をうっかりしたという場合です。

つまり、(総収益=総売上-総経費)>(機械の購入価格)でなければ、返済原資も生まれません。







「金融機関から融資を受けたい。」というご相談をよくいただきます。


その使途は、「運転資金」「設備投資資金」「新規創業資金」など様々です。


私自身、一般企業に勤務時代、金融機関との交渉を担当していたことがあります。


当時は、資金繰表を作るのも結構な作業だったことを思い出します。




企業を運営するには「経営計画」が必要です。


「経営計画」を、ここでは「利益計画」と「資金計画」に大別します。


「資金計画」は、ボクシングの試合によく例えられます。


途中まで、いくら有利に試合を進めていても、ノックアウトされてしまえばそれで試合は終了します。


もちろん負けです。企業であれば、倒産ということです。


黒字の企業であっても、資金計画がキチンとしていなければ倒産することもあります。


「黒字倒産」です。よく聞く言葉でもあります。


いかに、「資金計画」が重要かということです。


その逆もあります。


赤字なのに資金繰りは良好という企業です。ただし、いつまでも赤字が続けば倒産です。


黒字の企業であっても、「資金繰りが苦しいという場合はその原因」をしっかり分析する必要があります。


売掛金の回収が遅れていたり、必要以上の在庫を抱えていたりというケースがよく見受けられます。


「資金計画」を「利益計画」に基づいて策定する方法、同時に策定する方法、その逆という方法もあります。


いずれにせよ、「資金計画」と「利益計画」は企業を運営して行く上での両輪です


実例も紹介しながら、進めて行きたいと思います。










日本振興銀行が破綻しましたが、ついにその連鎖倒産第1号がでてしまいました。


同行をメインバンクとするラ・バルレ社が、10月5日に民事再生法の適用を申請しました。


同社は、大証ヘラクレス市場に上場するエステサロンを経営する会社です。


この会社については、別の意味で注目していたことがありますが、それは別の機会にします。


日本振興銀行の破綻については、その影響が心配だというのが正直な感想です。


報道では、数社が大きな影響を受けるとされています。


今後も、連鎖倒産が続くのであれば問題は深刻です。


初めてペイオフが発動された日本振興銀行という銀行自体が、ある意味特殊な銀行だったわけですから。






今日は、日本政策金融公庫某支店の支店長を訪問しました。


赴任されたばかりです。


転任の際にお邪魔することは私にとっての慣例です。


先週、お電話があったのですが、どなたなのか心当たりがありません。


電話で、「どなたですか」と伺ったところ、「統括です。」との回答です。


「私は、?。統括って、誰?。」

実は、支店長のことだそうです。


ここで、担当の方にも連絡をしておこうかなと考えたのですが、ある考えがあってやめました


ある考えとは、「支店長から担当の方に連絡があるかどうか」を試してみたかったのです。


最近、チョッとした変化を感じるのです。


融資の申込みをしてから、その実行までが以前よりはるかにスピーディーなのです。


どのくらいスピーディーなのか。


9月24日(金)に申し込んだお客様の決定が翌週の27日(月)、実行は手続き完了の翌日です。


その前の案件もこんなペースでした。


こんなこともあったので、お会いしてみたかったのです。


いろいろと情報交換もできました。


もうひとつ、支店長から担当の方へ私が訪問することが伝達されていました


私が訪問するや否や担当の方が、支店長室へ案内してくださいました。


ここが実は重要なことです。


現場でしか、収集できない情報があるのです。








以前、このブログで「上手な融資の受け方」について連載してきました。


諸事情により、中断しましたが再開したいと思います。


普遍的と思われる内容については、過去のものに加筆修正を加えてアップしたいと思っています。


金融機関の融資姿勢もその時々の状況により変化しますので、そのあたりもお伝えできればと思っています。



昨日から続けます。


現在の「横浜ベイスターズ」のオーナーは、TBSHDです。


過去、オーナーが変わる際には、ひと悶着ありました。


当初、ニッポン放送がオーナーになるはずだったのですが、それでは「ヤクルトスワローズ」と二球団を所有することになり、ストップがかかった経緯があります。


それなりの理由はありました。


以前、フジテレビの地上波で「プロ野球ニュース」という番組がありました。


しかし、他のスポーツ、特にサッカーの人気が高まったことにより、番組を打ち切らざるを得なくなりました


これが、01年の3月のことです。


それと前後しての、譲渡問題でした。


もっとも、もっと以前に「プロ野球ニュース」という番組自体に紆余曲折があり、番組が縮小されました。

この番組では、多くのプロ野球解説者を抱えていましたから、番組縮小によって契約を打ち切らざるを得ない関係者が続出することに当然なります。


そんな関係者のことを考えての結果だったと聞いています。

96年の大矢監督の就任は、その代表例かもしれません。


つまり、そもそもTBS自体がそんなに乗り気だったわけではないでしょう


なんとか、そこに落ち着けたというほうが正しいのかもしれません。


「プロ野球」をメディアやウェブ上のコンテンツとしてどう評価するのかという問題もあるでしょう。


フランチャイズという制度がJリーグ同様あります。


地域の振興、活性化という意味で成功まであと一歩という球団もあります。


「プロ野球を経営的に考える」という試みも始まっています。


WBCに熱狂するという現象も見逃せません。


私には、「プロ野球」の楽しみ方が変わっただけのように感じられます。


地上波でのテレビ放送がほとんどなくなってから、私の場合は「プロ野球観戦」がかえって増えました


ケーブルテレビだったり、スタジアムへ足を運んだりと。


格段にひいきのチームを応援するようになりました。


私にとっては、「そんな応援」がなんとも、楽しいのです







横浜といっても、野球のお話です。


「横浜ベイスターズ」のことです。


以前から、球団身売りの噂はありましたが、決定なのでしょうか。


横浜ベイスターズは、日本プロ野球界で、球団名のどこにも企業名が入っていない唯一の球団です。


ちなみに、サッカーのプロリーグでは企業名の入ったチームはありません。


かつての、川渕氏とナベツネ氏のやりとりは有名なお話です。


「読売」という企業名を入れようとした、現東京ヴェルディ。


「企業名は絶対ダメだ」と言う川渕氏。


それはそれとして、横浜という球団名が残るのであれば、オーナーは誰でも良いのではないでしょうか。


米国のメジャーリーグでは、オーナーが変わるのは良くあることです。


地元のファンは、オーナーが誰であろうとチームの応援を続けます。


「横浜を応援したい。」


というファンの気持ちを第一義に考えて欲しいと思います。


私の希望です。

「年金払い方式の保険に対する相続税と所得税の二重課税問題」について、財務省から方針が示されました。


詳細については、こちらをご覧ください。→国税庁ホームページ


メディアで触れられていない点がありますので、少し補足したいと思います。


「税務上、現行制度での時効は5年だが、時効分も救済する。過去10年分を還付する。」と報道されました。


その根拠は、「民法上、不当利得の返還を求める場合の時効は10年となっていることを参考にした。」というわけです。


しばしば問題になるのが、税法と他の法律との問題です。


今回は、民法との問題ですが、商法・会社法・行政手続法など税法と関連する法律は数多くあります。


本件については、税法と民法の整合性を重視した結論になっています


したがって、税法の手当てを行った上での対応ということになります。


個人的には、今回の判断は、至極妥当なものだと思います。


かつて私も、税法では救済できない問題を他の法律で当局と争った経験があります。


税法上はすでに判例もあり、私自身も税法で救済を求めるのは不可能だという結論を得たからです。


結果、救済は認められました


すなわち、「税法は、他の法律との関連が非常に強い法律である」ということです。







昨日は、スッキリ解決したお客様のケースでした。


今日は、宿題残りのお客様についてです。


このケースは、A社とB社がグループ法人で、いわゆる兄弟会社の形態になっています。


もともとは、「A社とB社が合併し、B社は解散する。」というスキームを考えていました。


ところが、ある事情により、「税制非適格のスキーム」しか選択できなくなったのです。


初めから、税制非適格ということであればそれはそれで作業を進めればよいわけです。


現段階では、どのようなスキームを描いても、「税制適格」の取り扱いは不可能です。


当初、私自身は「税制適格」を考えていたケースなので、違和感が強く、「思考停止してしまった」次第です。


結論は、「A社とB社が合併し、B社が解散する場合」「合併せずにB社のみ解散する場合」の比較です


どちらを選択するかを含め、「税金コストを有利に導くスキームを考える」ということになります。