昭和14年、1939年に発表された水泳練習十則ですが
今の時代にはふさわしくない部分もあるかもしません
しかし、本質的なトレーニング方法は色あせないに内容に違いないと思います。
水泳の公式プログラムには書かれているものを良く見かけます。
初代日本水上競技連盟会長である、末弘厳太郎(すえひろ いずたろう)氏が選手に残した
「練習十則(水泳十則)」。
70年を過ぎた今でも、スポーツ選手や一般の方の日常生活にも参考になる点が、多々あると思います。
【練習十則】
第1則 先ず正しいトレーニングによって体を作れ。体を作ることを忘れて、いたずらに技巧の習得に努めても決してタイムは上がらない。
第2則 体と泳ぎを作ることを目的とする基礎学習と、レース前の調子を作ることを目的とする練習とを混同してはならぬ。レース前になって、むやみにタイムばかりを取るような練習は、最も悪い練習である。肉体的にも、精神的にもいたずらに精力を消耗するだけのことである。
第3則 むやみに力泳するよりは、水に乗る調子を体得する事が何よりも大切である。
第4則 スタートとターニングとの練習は、泳ぎそのものの練習よりも大切だと思わなければならぬ。
第5則 一つ一つのストロークを失敗しないように泳ぐことが、最も良いタイムを得る方法である。
第6則 レース前の練習に当っては毎夕毎晩、体重を測れ。もしも朝の計量において体重の回復が十分でないことを発見したならば練習の分量を減らさなければならない。
第7則 スランプは精神よりはむしろ体力の欠陥に原因していると思わねばならぬ。いたずらにあせるより、思い切って二三日練習を休む方がよろしい。
第8則 レース間際に体を休ませるつもりで力泳を控えることは非常に危険である。体を休ませるために、練習分量を減らしたければ、力泳をせしめつつ、その分量を減らすようにせねばならぬ。休ませるつもりでフラフラ泳がせると調子がくずれてしまう。
第9則 あがる癖のある選手にいくら精神訓話を与えても、何もならない。いかなる場合にも体を柔くして、水に乗って泳げるように徹底的に練習させ、癖づけてしまうことが何より大切である。
第10則 良き練習は良きコーチによってのみ行なわれ得る。しかしコーチにのみに頼って自ら工夫することなき選手は上達しない。
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