4月の如法写経会はコロナ自粛により こぢんまりと家人だけで写経をしたのですが… 「さて、開山忌は?」とかなり頭を悩ませた住職でしたが、一般の参列はご案内をせずに行なうという決断となりました。
泉涌寺は法要の多いお寺ですが、自受法楽で僧侶のみのお勤めが多く 今回は その形式で という事でした。
雲龍院の開基は室町時代。「一体 何回忌に当るのかしら?」と興味深々で計算する娘…。「618回忌!?」
俄然 張り切り度が増して 「霊供膳は何を作ろうかしら?」「職衆の方の茶器は何を使おうかしら?」と わくわくドキドキ その日を迎え… 梅雨の晴れ間で 木々の緑が輝く中を 長老猊下をはじめ 山内寺院の皆様が参集され 11時に法要が始まりました。
いつもの開山忌ならば お献茶のお点前が行われるのですが、こちらも今年は無しに。ただ、お抹茶とお菓子は こっそり お供えして 「コロナで中止していた お抹茶の提供をそろそろ開始しようかと…。こんな感じで如何でしょうか?」と ちゃっかりお伺いを立ててみる私。
ありがたいお経が爽やかな空気と共に境内を渡り、開山さま御像の横顔が静かに微笑まれたような気がしたのでした。