先ずは本堂のお薬師如来様にご参拝、そして 今年は 住職が [ 明 ] の一字を選び ひと文字写経 をして頂きました。明は [みょう] と読み、学びを明らかにする 仏様の智恵を表すそうです。又、窓から月の光が射し込むことも 明 と言うそうで、美しい お月様のお出ましに胸を膨らませながら 皆様 一心にお写経をしておられました。
お点心は[ 沖よし ] さんの満月弁当で、雲龍院の観月会の為の 特別料理です。この頃から お月様が雲の合間に姿を見せ始めて、お食事を済まされた方から ベストスポットを探しに境内を歩かれ 歓声が上がっておりました。
[ 武家点前] は袴姿の男性が 立ったまま 目の前でお点前するお茶席で、珍しさもあり 大変に人気があります。月と行灯の明かりの中で ふくよかなお抹茶の香りや茶筅を振る音を感じ、わくわくしながら 静かに順番を待っていらっしゃる皆様方のお顔が印象的でした。
最後は[大輪の間]で 森田 玲さん と 南部 香さん の篠笛コンサート。京都・岸和田・東京… と各地で大活躍されている先生方ですが、「虫の音をバックコーラスにしての演奏会は 雲龍院でしか出来ない!」と気に入って下さり [岸和田 だんじり祭り] を蹴って予定を入れて下さいました。 虫の方も 期待に応えるべく いつも以上に頑張っていたようで、艶やかな旋律に幾重にも深みが加わり 幽玄なオーケストラの調べになっておりました。
朧月ではありましたが 3日間、なんとか お月様を眺める事が出来て ホッと一安心。 娘の撮影した お月様の写真に 龍が満足げに写っているように見えて、嬉しくて ちょっぴり疲れも吹き飛んでいる私なのでした。