梅のこと | 京都雲龍院 寺庭婦人のブログ

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京都東山泉涌寺別院 雲龍院でのちょっとした出来事を皆さんに大公開!

「寺庭婦人」である私がblogを始めました。「寺庭婦人」とは「じていふじん」と読みお寺の奥さんの事です。私なりに雲龍院を徒然なるまま ご紹介いたします。


[悟りの窓]の正面にある紅梅は 去年よりも頑張って花を咲かせているように見受けられます。 と言うのも、かなりの老木になっているだけで無く 数年前には 「素晴らしい枝振りの上、 幹に付いた白いコケが 何とも良い風合いを醸し出している!」 と住職が大絶賛していたのですが、庭師さん 曰く どうやら このコケ(? カビ!?) が良ろしくなかったようなのです。 「だって… 国歌の中にも 『苔のむすまで』ってあるわけだし、風流だと思ってしまうよ…あせる」 といじけながらも除去をお願いし、お陰様で 少しずつ元気を取り戻してきたようなのです。
さて、同じ頃に咲くのが鐘楼前の白梅 と 台所前の白梅でして…。食器の洗い物をしながら 目の前のガラス窓いっぱいに白梅を見渡せるのですから 贅沢極まり無いです。香りに誘われて 鶯やメジロが止まっていたり、暖かい日には蜜蜂がブンブンと羽音を発てて群れているのが見えたりと…。 寺庭婦人が 台所から なかなか出て来ないのは 春の訪れを密かに愉しんでいるからでして… つまみ食い しているわけではありませんので 悪しからず!?