仏教は楽し! | 京都雲龍院 寺庭婦人のブログ

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京都東山泉涌寺別院 雲龍院でのちょっとした出来事を皆さんに大公開!

「寺庭婦人」である私がblogを始めました。「寺庭婦人」とは「じていふじん」と読みお寺の奥さんの事です。私なりに雲龍院を徒然なるまま ご紹介いたします。

密教学の北村先生が 月1回来て下さり 雲龍院で勉強会が開かれるようになってから もう6年程 経ちます。 「難しそうだわ…」 と 遠巻きに見ていた私ですが、昨年はネパールへの研修旅行に同行させて頂き 先生の仏教への熱意とお人柄に魅了され、仏教の本質にちょっぴり興味が湧いてまいりました。
そして 最近では 平岡先生の講座も開かれるようになり、実は 私も聴講させて頂いております。 というのも、他所で平岡先生の講義を受けていた住職が 「経典の解釈を 先生のご経験に絡めて実例を挙げて下さるから 面白い! 参加してみれば?」 と誘ってくれたからで、初回は 息子も紛れ込み 神妙な顔で聞いておりました。
テーマとテキストは 当日 先生から渡されますが、 主に [入菩薩行論] の中の [忍辱波羅蜜 にんにくはらみつ] を聞いており…。 忍辱とは 怒り や 妬み の気持ちを爆発させずに 気持ちの上で解決させていくことで、それを 行として功徳を積むことを経典の中で説かれているのです。
和訳されたテキストを 一人ずつ音読し、要約していくのですが、専門的な言葉があったり 修行者ならではの倫理観に 心が折れそうになることも…。 思わず 「え~っ! でも…」 と反論しそうになると 直後に その答えが書かれていて、2500年前の御方に すっかり心を見透かされているようで ますます 面白くなってきました。 利益を [りやく] では無く [りえき] と読んでしまう 世俗的な私ですが、「解らなくても ここに居て 一緒に聞いているだけでも意味のある事ですよ」 という先生のお言葉に励まされております。 その昔、民衆は 徳を頂く為に 飼っている牛や馬まで連れて お釈迦様の説法を聴きに行ったとか…。 人参を握りしめて 眼を輝かせて 講義に聴き入る寺庭婦人が居てもおかしく無いですよね?!