こんにちは、和花みほです。
秋に、みなさまに「芸術の秋」を提案し、自分も何か体験をしようと思っていましたが、何かと言い訳を作り、先伸ばしとなっておりました。
なんとか、昨年末に、草木染めの体験に行くことができました。
「草木染めの体験」をしているというお店があり、さっそく、予約を入れました。
そのお店に出かけてみると、さまざまな色に染められた糸、その糸で織られたストールや、生地を染めたもの。
草木染めで使用する、乾燥した植物の瓶が並べられていました。
昔、染色のお仕事をしていた方が、染色がお好きで、お子さまの手がかからなくなったため、始めたお店だそうです。
店主に染色のことを、色々と教えていただきましたが、とても草木染めがお好きであることが、伝わって参りました。
草木染めは、植物から色素を煮出して、染料として繊維に染めていくのですが、繊維と色素を結びつけるための「媒染(ばいせん)」という工程が必要になります。
この「媒染」には、様々な金属系の物質を使用します。そういった物質を、昔は枝を焼き、灰を作り、アルミを出していたそうです。また、鉄は、泥に混ざっているものを使用していたそうです。
泥は、今でも沖縄の方で、泥染めとして、残っているようです。
浅い知識で、草木染めの体験に行きましたので、草木染めは、植物の恩恵のみだと思っていましたが、今回の話をお伺いし、自然の恩恵であることを知り、とても奥深い世界であるように感じました。
今回の体験で、染めることができるものは、
どんぐり・茜・桑の葉・ローズマリー・ざくろの皮.....
数種類の見本を見せていただきました。
パッと見は、鮮やかで色彩豊かですが、何色というのか、悩ましい色合いです。
植物から想像する色と、染めた色が違うものもあります。
赤ではあるけれど、赤ではない.....オレンジに見えるけれど、オレンジ色とは言えない.....
色の名前が分からず、頭の中が混乱しました。
また、日本の伝統色は、この草木染めの複雑な色を表現する為にあるのだと、日本の伝統色が誕生した理由の1つを理解したように思いました。
あれこれ悩みながら、ふと、この色にしようと、事前に、考えていた色味とは違うものを選びました。
桑の葉です。
健康茶としても有名で、お茶を煮出した、濃い色とは違う、淡いクリーム色にも、淡い緑色にも見えるということに、興味を持ちました。
草木染めは、様々な過程を経て、完成します。
各行程ごとに、生地の色が変化し、最後までどのような色になるのかとわくわくしました。
まだ染める前の白い生地が、液体に浸した時の濃い茶色のような色、水切りをした時の薄い緑色、乾いた時の淡いクリーム色。
本当に、あっという間に時間が過ぎました。
草木染めは、色褪せしやすいというデメリットもありますが、アレルギーが出にくいというメリットもあるそうです。
明治時代に化学染料が入ってきたということですが、それまでは、日本では、草木染めが主流のようでした。
体験してみないと分からないこと、体験してみて知る、「自分の好きな色」が出てくることがあるかもしれません。
まだ、今年、どんな色に自分が興味を持っているのかはっきりしない方、昔から好きな色が変わらない方は、草木染めを、体験してみるのも、新たな自分発見になるかもしれません。
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