先日、動物園でカメレオンを見てきました。
カメレオンの体色が変わることについて、これまでしばしば「周囲と同じ色に変化して外敵から身を守る、いわゆる保護色としての役割を果たしている」と説明されてきましたが、この解説は正確なものではなかったようです。
現在では、温度や光(紫外線)、面白いところではカメレオンの体調や気分などといった要因によって、体色が変化することが知られています。
オス同士の争いに負けた時や体調が悪い時には黒みを帯びた色になったり、興奮している時には派手な色になったりといった変化が確認されているそうです。
オス同士の争いに負けた時や体調が悪い時には黒みを帯びた色になったり、興奮している時には派手な色になったりといった変化が確認されているそうです。
それ以外にも発情色や婚姻色、妊娠色といったように、限られたタイミングでしか見ることができない体色の変化もあるといわれています。
イカやタコのように体色を変化させる動物の多くは、色素を含む細胞の中でさまざまな色素が分散したり凝集したりすることにより、体色の明るさが変わって見えるそうです。
カメレオンの体色変化もこれと同様の仕組みであると考えられていましたが、今年の春頃に新たな事実が明らかになりました。
カメレオンの皮膚を分析した結果、「ナノ結晶」と呼ばれる光を反射する結晶が含まれていることがわかりました。
色素細胞のすぐ下に存在している「虹色素胞」と呼ばれる細胞層において、この結晶が体色の変化を調整していることが判明したそうです。
この虹色素胞内のナノ結晶は、普段は格子状になっており、青色光を多く反射する構造になっていますが、カメレオンはこの間隔を操作することにより、それ以外の色を反射できるように調整をおこなっているそうです。
カメレオンがどのように体色変化を操作しているかなど、詳しい部分についてはまだ不明な点も山積みのようですが、この仕組みが今後のテクノロジーにどのように影響するかを考えるだけで、なんだかわくわくしてきますね。
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