色を見るのに必要な条件のひとつに、「記憶色」というものがあります。
これは個人の中に記憶されているイメージの蓄積のことです。
この記憶色が、実際に目の前にある色を判断する基準になっているのです。

例えばバナナが描かれた作品を見た時、良いと感じるか悪いと感じるかは、作品と記憶色がどのくらい一致したかによります。
食い違いが大きければ「おかしい」と思い、記憶色に近ければ「上手い」と感じます。
そのため現実と記憶色がズレてしまうと、見間違えや思い違いをすることになります。
私たちはよく、「顔色が良い」「悪い」と言いますが、これも自分の中に「日本人の顔色はこういうもの」という色が記憶色として残っており、その色と比較して言っているのです。
記憶とあまりに違えば「具合が悪いの?」と心配したり、「何かよいことあったのかな?」と感じたりします。
そういう意味では、「色」は私たちの外側にあるのではなく、心の中にあるとも言えるのです。
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