こんにちは。
2月に入りあっという間に中旬も迎えました。
毎年この時期には、北海道のHKディースポーツアカデミーの短期研修が行われ、弊社ではその受け入れを行いアテンドをしております。
今年で3年目も迎えるこの短期研修ですが、1週間の授業を午前中に行い午後は育成年代のトレーニングを視察し、週末にはそのチームのプレイモデルを踏まえて試合を見てもらうようなプログラムとなっております。
2月に入りあっという間に中旬も迎えました。
毎年この時期には、北海道のHKディースポーツアカデミーの短期研修が行われ、弊社ではその受け入れを行いアテンドをしております。
今年で3年目も迎えるこの短期研修ですが、1週間の授業を午前中に行い午後は育成年代のトレーニングを視察し、週末にはそのチームのプレイモデルを踏まえて試合を見てもらうようなプログラムとなっております。
私も授業を1週間担当させていただきました。
テーマは
プレモデルとは?
4つのモーメントにおける原理原則
エウロパユースのプレイモデル例
プレモデルとは?
4つのモーメントにおける原理原則
エウロパユースのプレイモデル例
と言う流れで講義は進みましたが、受講者のほとんどの方はプレイモデルというもの自体ぼんやりとしたものだったようで、初めは私なりのプレーモデルの解釈を伝えることからスタートしました。
大事な所としては、プレイモデルは「決まった型」ではなく週末の試合の背景にある要素によって変化しながらシーズンが進んでいくということ。
もしかしたら日本ではプレイモデルが「こうありたい」と言う形、例えばバルサのようなパスをつなぐサッカーが「型(答え)」として存在しそれに近づいていくような形で考えられているのかもしれませんが少し異なります。
そのような理想の形状は要素(条件)の「一つ」であり、それが全てではありません。
対戦相手、天候、地形、観客、選手のモチベーションなどいくつもの要素の一つとして理想の型は存在します。
ですから、スペインによくあるリーグ戦の環境では試合ごとに目に見えるプレーの結果は全く異なるものが現れるのです。
カオス(混沌)という言葉で表現されるのですが、フットボールとはカオスでもあると言うわけです。
だた、しかしカオスで済ましてしまうと再現性のない偶然性に頼るスポーツになってしまうので、そこに規則性や反復性をいかに入れ込んでいくかと言うのが監督が考えなければならない点になります。
言い換えれば、チームプレーを組織的にオーガナイズすると言うことになります。
まずはそういったことから講義を初め、その次には規則性を注入させるための「4つのモーメント」ごとの原理原則がテーマとなりました。
攻撃、守備、それから攻守のトランジションと言うモーメントで大事になってくる点を見ていきました。
プレサッカーチームの授業や私の講義は、スペインのサッカー理論と自分の視点をミックスし考察したコンテンツをベースに展開しています。
2つのタイプのポジション構造と攻撃の形の関連
2種類の組織的なプレス
3種類のサリーダ・デ・バロン
ボールを失った時の2つのタイプのプレーアクション
リトリート時に気をつけるべきこと
セットプレーとインプレーの繋がり
カウンターアタックの際の効果的なエリア分割
攻撃の前進における重要な原理原則
etc
毎年のようにブラッシュアップされるスペインのサッカーの理論は本当によく考えられたもので(たまに変な整理の仕方に出会うこともありますが)、日本のサッカーの協会や現場の指導者もこれくらい真剣にサッカーについてあれこれ考えないとトップレベルのサッカーの進化にはついていけないんだろうなと思わされます。
正直な所、危惧の念と言う方が強いかもしれません。
私の見解としては、スペインを含むヨーロッパのサッカー大国はサッカーを整理・理解する上でのサッカーの構造の柱(体系化)がしっかりとそれぞれの国で決まっています。
これが私が感じる日本とヨーロッパの一番の違いです。
そして、変化をくわえながら進化をしているのは枝葉の部分だと思うのです。
日本でも流行するポゼッション、縦に速いサッカー、デュエル、ポジショナルプレーなど、様々なワードによるトレンドはありますが、あくまでそれはサッカーの枝葉の部分と言うのが私の見解です。
気をつけなければならないのは、柱(幹)と枝葉をしっかりと体系化し理解してこのような情報を処理していくこと。
今回、短期研修にきてくださった方々には、柱となるサッカーの構造を伝えさせてもらったつもりで、今後のサッカー指導やサッカーの捉え方に変化を及ぼしてもらえたら幸いです。
最後になりますが、ご参加いただきました皆さま誠にありがとうございました。
加えまして、研修のオーガナイズをしていただきましたHKDスポーツアカデミー様にも重ねて御礼申し上げます。
また次回の研修も楽しみにしています。