こんにちは。
みなさん、2月に入りましたがいかがお過ごしでしょうか?
日本の寒波のニュースが届いていますがスペインでも寒波がやってきており、かなり寒い日が続いています。
スペインでは珍しく、全国で雪が振りまくっていて交通機関にも乱れが出ています。
そんな中、バルセロナは相変わらず温暖で雪とは程遠い生活を送っています。
さて、この度私が執筆する99円短編電子書籍『ダイアリー』の第2弾が発行されました。
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1月の初旬に創刊して以来、2冊目が出来上がりました。
前回のリリース以来、質問のメールもいくつかいただいてコンテンツが盛り上がっていく感じがとても面白いです。
今日はその内容を一部無料公開をさせていただきます。
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第五の局面あらわる
サッカーを勉強している皆さんなら「4つの局面」という言葉はご存知だろう。攻撃、守備、双方のトランジション合わせて4つの局面がサッカーではぐるぐる循環しているというやつだ。
しかし、最近私は第5の局面に出くわしてしまった。
はじめにそれを聞いたときはどこにそんなものを押し込むんだ?というように思ったが、見事に綺麗に整理された体系づけに出会った。
第5の局面の正体はというと・・・
セットプレー!
こいつに出会ったのは年末にバルセロナのエルプラット(RCDエスパニョールのスタジアム)で、Footballaimというトレーニングメニュー管理のサイトを運営している組織が主催の講習会に参加したときだった。
自分が所属するCEエウロパは育成年代のチームのトレーニングを管理するためにこのサイトと契約をしているのだが、このセットプレーの講習会は契約クラブの指導者向けに行われたもの。
セットプレーで講習会を開かれてしまうのがまたマニアックなところ。
さすがサッカー大国!
当日は、400人を超える参加者が会場を訪れていた。
参加者の多くは10代や20代前半の若者たちで、さすが勉強熱心な指導者が多い。
登壇者は、現在サバデル(スペイン3部リーグ)の監督であるミゲル・アルバレスのチームのセットプレーを担当するコーチ。
このミゲル・アルバレス、実はセットプレーに関してはあのウナイ・エメリ(パリ・サンジェルマン監督)も称賛するほど長けている監督である。
その人のチームのセットプレー担当だけあって面白い話が聞くことができた。
彼らは、セットプレーを第5の局面としてプレーモデルにしっかりと落とし込んでいた。
ゴールキック攻撃
コーナーキック攻撃
ゴールキック守備(相手のゴールキック)
コーナーキック守備
キックオフ
スローイン(ゾーン1、2、3)
FK
というそれぞれのシチュエーションでプランニングされた動き+精度の高いキックだけはトレーニングするのではなく、そのあとのセカンドボールや、さらにその後の展開のカウンターアタックなどまでをプレーコンセプトに落とし込んでいくというのだ。
これまでの自分の認識では、プレーモデルとセットプレーというのは少し切り離された感覚でいたのだが、この講習会に出てより自チームのプレーモデルが深くなったように思う。
プレッシングの考え方もゾーン1、2、3に加えて相手ゴールキックの合わせて4種類を準備しさらにその4つのつながりも考えるようになった。
例えば、相手ゴールキックで相手が1433でCBとボランチにこちらの2トップとボランチ1枚を前に出した時にはSBに蹴られることが多く、そのセカンドボールを拾うというところまでは準備しているが、今度はそれを拾えなかった時にゾーン2で待つように守備ブロックを作り直す、というようなことだ。
このようにして、セットプレーとインプレーの境目がなくなってきているのが第5の局面の考え方でもある。
同様にしてCK守備からのカウンターアタック、ゾーン2のスローインからサイドチェンジしてクロスからシュート(こぼれ球を拾える組織バランスまで)というようなこともオーガナイズできる。
みなさんも試合のセットプレーからいかにしてインプレーにつながっていくのかを検証してみると良いと思う。
ヒントは
⑴セットプレーの配置
⑵競合い
⑶こぼれ球
⑷カウンターやポジショナルアタック(もしくは組織的プレッシング)
のプロセスである。
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本編ではこの他にも
高校サッカーの報道から思うこと
サッカーの第五の局面
日本人の二者択一論
Q&A ダブルボランチのビルドアップ
というようなトピックが掲載されています。
99円という価格、そしてkindle unlimitedでは無料でダウンロード可能でとてもお得になっていますのでぜひご購入ください。
購入ページ:『ダイアリー vol.2』
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