映画「イチケイのカラス」(2023年)

浅見理都の同名コミックスを竹野内豊と黒木華の主演で実写ドラマ化した人気ＴＶシリーズの劇場版。ドラマ版から２年後を舞台に、岡山に異動した主人公が、真実を求めて国家の暗部に踏み込んでいくさまを描く。共演は小日向文世、山崎育三郎、桜井ユキらドラマ版からの続投組のほか、斎藤工、向井理、柄本時生、西野七瀬、田中みな実、尾上菊之、宮藤官九郎、吉田羊らが新たに参加。監督はドラマ版に引き続き「コンフィデンスマンＪＰ」シリーズの田中亮。

型破りな裁判官・入間みちおが東京地方裁判所第３支部第１刑事部（通称：イチケイ）を去って２年、現在は赴任して間もない岡山地裁秋名支部で早くも周囲を混乱に陥れていた。そんな彼は、主婦が防衛大臣・鵜城英二に包丁を突きつけたという傷害事件を担当することに。事件の背景にはイージス艦と貨物船の衝突事故があり、不審な点を自ら明らかにしようとするみちおだったが、国家機密を前に、いつもの“職権発動”は通用せず、捜査は難航する。いっぽう坂間千鶴は、裁判官の“他職経験制度”で弁護士となり、みちおの隣町で人権派弁護士の月本信吾とバディを組み、活動していた。そんな中、地元の大企業にある疑惑が浮上し、調査に乗り出す坂間だったが…。

フジテレビで “新春映画祭り” と題して「Dr.コトー診療所」とともに放送された「イチケイのカラス」の劇場版。こちらも遅まきながらレビューを投稿しますよ。映画公開が2023年1月なので、「Dr.コトー」よりも、もっと新しい映画のテレビ初放送です。連続ドラマは 2021年の放送だったので、わずか２年でスピーディな映画化です。フジテレビとしては視聴率で苦戦してるだけあって必死です。連続ドラマでは楽しませてもらってたので、相当期待して見ましたが、こちらもコトー先生の時と同じように大満足とまではいかなかったようです。

ここからはネタバレになります…ただでさえ個性豊かな出演陣に加えて、吉田羊、宮藤官九郎、斎藤工、向井理、田中みなみ、西野七瀬、柄本時生などバラエティに豊んだキャスティング。でも内容がねぇ～❕❔ 地域活性と企業風土のためには、住民の健康を犠牲にするって、今どきのコンプライアンスに真っ向から逆行してるのはいかがなものでしょうか。俳優さんたちが熱演すればするほど、空しい感じがしてしまいます。「Dr.コトー診療所」の時といい、ちょっとテレビ局と世間の感覚にズレが生じているような気がします。