東野圭吾 『人魚の眠る家』 (幻冬舎) 1,728円
[作品紹介]
答えてください 娘を殺したのは私でしょうか 娘の
小学校受験が終わったら離婚する。 そう約束した薫子
と和昌。 彼等に悲報が届いたのは面接試験の予行演
習の直前、娘がプールで溺れた―。病院に駆けつけた
2人を待っていたのは残酷な現実。そして、医師からは
思いもよらない選択を迫られる―。 東野圭吾作家デビ
ュー30周年記念作品
*********************************************
いや~やはりというか、東野圭吾さんは巧いよね♪
オープニングの掴みも見事で、この物語 “人魚の眠る
家” にスッと感情移入出来ます。 特にこの前に読んだ
池井戸潤さんと比べると全然違いますな…。 出だしに、
説明が多いからね それに そのオープニングが、物
語が9割がた進んだ所の重要なシーンと エンディング
にピタリとハマってるもんねぇ~
人気が衰えないのもうなずけますね。 この本も、図書
館で今でも 388人待ちですからね… 私が予約した
昨年暮れだと、500人待ちくらいだったなぁ~ 9カ月
待ちで、ようやく順番が回ってきましたよ でも、待っ
た甲斐がありますよ。 テーマは脳死、臓器提供、重た
いです。でも すぐに惹き込まれて、ページをめくる手が
止まりません
一気読みですね…。しかも 随所に巧みなテクニックが
張り巡らされていますから起承転結、見事な構成です。
第4章【本を読みに来る人】に至っては湊かなえさんを
彷彿とさせる“嫌ミスか”と思わせといて、素晴らしい
収束のさせ方です。 最後のエンディングも、また “これ
以外無い” と思わせるほど綺麗なものでした。 これは、
順番待ち500人クラスだわ