2組の家族との出会い | 小さな動物病院の老獣医の時々ブログ

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宝塚市にある動物病院で仕事を続行中の団塊の世代です。仕事の合間にカメラを担いで野鳥観察や自然観察に興じています。

 

撮影日2024年3月29日

 1組目は2羽の雛を子育て中のコウノトリの家族。彼等は国や行政のしっかりとした保護のもとに暮らしている言わば恵まれた環境の幸せな家族。

 お母さんはたまに自分の食事のために短時間留守にすることもありましたが、2羽の雛達に常に寄り添って面倒を見ているようです。

 お父さんは雛達へ食事を確保するために、不在がち。時々食材を持ち帰ってくる以外に家の補修のための巣材もくわえて帰ってくる大変な働き者であることがわかりました。雛達が元気に巣立ちするところも出来れば見てみたいと思っています。

 2組目は飼育放棄され、ある池に数年前に捨てられた食肉用の2羽のシナガチョウウとペットの4羽のコールダック。彼らには何の罪も無いのに、人間の身勝手が彼等の境遇を作り出したと言えます。人の手で育てられていたので、両者共に飛ぶ事も自分で採餌することは不可能です。  こういう状況を見ると、彼らのことをほっとけない人達が必ず現れます。優しい心の持ち主の人達です。

 餌の菜っ葉や米を与えに来たり、危害が加えられない様にそれとなく監視の目を光らせているので、生きながらえていると言えます。彼達を撮影している時に、様子を見に来られた方が「シナガチョウがコールダックの面倒を見ている様にみえる。彼等は家族だね。」と目を細めて話されていたのが印象的でした。種は違いますが、彼等は困難な状況と隣り合わせなので、自然と強い絆で結ばれて家族になるのかなと思います。

 

コウノトリの家族

シナガチョウとコールダックの家族

シナガチョウ

コールダック

コールダック