夜間運転
夕暮れ時は明るさが10分間に10分の1に低下する。
いわゆる薄暮視の状態になる。
目は明るさに応じて感度を変える働きがある。これは順応と呼ばれ、明るいところから暗いところへ入った場合を暗順応というが、暗さに慣れるためには20~30分程度の時間がかかる。
夜間の走り始めは速度を控えめに、周辺に注意しながら運転する必要がある。
夜間走行時にはヘッドライトが頼りである。ヘッドライトには走行ビームとすれ違いビームがある。走行ビームは遠くまで光が届くため、前方や対向車線に他の車がいないときに使われる。すれ違いビームは対向車や先行車がいる場合に、他の車の運転者に眩しさを与えないために用いられる。しかし、すれ違いビームを使用していても対向車のヘッドライトの眩しさにより、道路上の歩行者が数十メートルにもわたって確認できない蒸発現象が発生する。その際、最も問題なのは道路上の歩行者は両方の車のドライバーからはまったく知覚されていないのに、両方のヘッドライトに照らされているため、ドライバーは自分がいることをわかっていると思いこみ、思わぬ行動に出ることである。
夜間の歩行者事故の多くは、暗いところから突然クルマの前に飛び出してくることが原因である。夜間はヘッドライトの視認範囲に入らないと認知することがむずかしい。