久し振りの投稿になります。

先日、私の知り合いで銀座plusという股関節専門リハビリサロンを経営する理学療法士さんの勉強会に参加してきました。

テーマは、簡単に申し上げると、「変形性関節症の海外事情」についてです。

今回は、オランダで開催された国際会議の内容について伺いました。

海外では、現在、手術をしない保存療法が主流となっています。

しかも、医者、理学療法士、看護師、カイロプラクティック、オステオパシーの担当者と連携しながら、患者の治療をおこなっているのです。

日本の場合は、膝や股関節の場合、手術をするのが当たり前になっていますし、海外のような連携はほとんどないので、かなり遅れているように思います。

医師によっては、変形性股関節症と診断すると、まずは、なるべく歩かないように言われる場合があります。
私の場合も同様でしたが、さらに仕事も辞めるように言われたのにはショックでした。

変形性股関節症の場合は、体重をのせて歩かないと骨が弱くなる⇒筋肉が弱くなる⇒たくさん歩くと筋肉がつくのです。
この場合、痛みと運動機能がポイントになります。

また、骨が正常であっても股関節痛がひどい場合もあります。

骨は、床からの衝撃で骨の中の細胞が刺激され、活発に動くのです。

動物実験では、動かした方が、軟骨の潤いがアップしたという結果が出ています。

海外の大学病院では、保存療法の取り組みが盛んにおこなわれていて、特に、アメリカ、
オーストラリア、デンマーク、イギリスなどが積極的に活動しています。

海外の研究の対象人数は、3,000~4,000人規模で、日本の場合は、数百人レベルだということです。
海外の国際会議に参加する日本人医師は、全くいないそうです。

海外の場合、1.患者教育 2.積極的な運動 3.体重コントロールなどについて具体的な取り組みがなされています。

また脳科学の面でも脳をトレーニングすることで、痛みをコントロールできることも分かってきています。

また、新しい療法としては、PRP療法というのがあり、関節の中に注射を入れて、軟骨を再生する方法であるが、もともとは、美容外科の療法として有名で、韓国では、かなり盛んにおこなわれています。

日本での変形性関節症の治療においては、まだそんなに知られていませんが、保険外診療となるため、患者が高額の費用負担をしなければなりませんが、海外では、積極的におこなわれています。

今回のような勉強会に参加したことで、日本における変形性関節症の取り組みは、海外に比べるとかなり遅れていることが分かりました。

やはりこの病気を克服するためには、自分自身の人生をどのように過ごしていくかをよく考えた上で、自分に合った治療法を見つけていくことが大変重要であるということを痛感しました。